SSブログ
ブラジル ブログトップ
前の10件 | -

ラグジュアリーなサンバ・ソウル [ブラジル]

Paula Lima.jpg

今年はジョルジ・ベンはじめサンバ・ソウルをよく聴きました。
セウ・ジョルジの「Músicas para Churrasco, Vol. 1」を遅まきながら買ったのはちょうど一年前くらいだったか。ちょっと前に「Vol. 2」も買ったんですけどね。
パウラ・リマはライブ盤を買ったのでよく聴きました。
その他はサブスクで聴いてたんですが、2003年作「PAULA LIMA」がないんですよね。メジャー移籍作なのに。サブスクってほんとよくわからないですよね。

聴けないとなると聴きたくなるわけで。
中古でゲットしました。
これがまた良いんですよ。

ジョルジ・ベンやセウ・ジョルジの曲は書き下ろしなんでしょうかね。それらは王道のサンバ・ソウルで、もちろん良いんですが、僕が惹かれたのはプログラミング仕様の「Foi Para O Seu Bem」やバカラック・カバー「O Olhar Do Amor (Look Of Love)」なんか。めちゃくちゃ洗練されたメロウ・サンバ・ソウルでラグジュアリーな気分をたっぷり味わわせてくれます。「Serenata Ao Luar (Moonlight Serenade)」も仄白い月明りを浴びるようでオッシャレだなぁ。
ラップも交えた「Quatro」のコンテンポラリーさも申し分なし。ドリヴァル・カイーミの「Valera A Pena」もストリングス入りで優雅にキメテくれます。
スタジオ作ではこれが一番好きだな。

しばらく新作がないようなので、来年あたりひさしぶりのサンバ・ソウル作をだしてくれないかな。
nice!(0)  コメント(0) 

ジョルジ・ベンの2枚 [ブラジル]

BEN.JPG

ベスト選には全然反映されませんでしたが、今年はなんといってもジョルジ・ベン元年だったんですよ。今年初めの、「ホモサピエンス」からさかのぼって最近は70年代あたりをよく聴いてます。
70年代初めから中期あたりの作品はCDであまり見かけないんですけど、最近72年作「ジョルジ・ベン」と「A Tabua De Esmeralda」をゲットしました。
「ジョルジ・ベン」の方は日本ででた紙ジャケ盤でした。

TABUADEESMERALDA.jpg


特に74年盤「TABUA DE ESMERALDA」を見つけられたのはうれしかったなぁ。このアルバムあまり話題ならないみたいなんですけど、好きな作品です。このジャケといい、聴いてると何歌ってるのか歌詞が気になってきます。

両方ともこのギターのカッティングが抑えきれない熱情とグルーヴを運んできます。
nice!(0)  コメント(0) 

ブラジル音楽の美点溢れる [ブラジル]

Eu Sou Assim.jpg

ブラジル音楽の美点というのは優雅さだと思うんですよね。
ハーモニーもリズムもすごく複雑なんだけど、なんかアーティスティックな気取りや高尚なところが感じられない気安さが漂っているところが。

そんな事をひしひしと感じさせてくれるのが、このウィルソン・バチスタの「EU SOU ASSIM」。
直訳すると「それが私」。ここに収められた曲が私ですよってことなのかな。

この人のことは全く知らず、いやどこかで名前を聞いたことあったかなくらいで、最初サブスクで聴いた時は、たぶん昔の人なんだろうけど、これは本人が歌ってるのかな?どういうことなのかよくわからなかったんですが、本人の過去の歌声にバックの演奏を新しい演奏に差し替えたものでした。それと最近の歌手が彼の代表曲を歌った、トリビュート作ですね。

どの曲も洒落たアレンジがなされていて、うっとりしてしまう。
音楽が流れている時間が、なんともふくよかで贅沢な彩られていくようです。
曲は優雅でお洒落なのに、ウィルソン・バチスタの歌声は素朴な素人っぽさが漂ってるところもまた良し。他の歌手はそんなことないですが、どれも楽曲を慈しんでるようでほんと贅沢な時間なんですよ。

本作の装丁はブック形式でしっかりとデザインされていて、表裏表紙の裏にCDを収納し、ライナーノートと全曲の歌詞と演奏者名、それぞれの曲の詳細な解説も完備していて、トリビュート作の鑑。もちろんポルトガル語なので、解説は読めないですが、2曲目などシロ・モンテイロの名前があるので彼が56年にヒットさせた曲なんだなと分かります。
CDで持ってると嬉しくなるアルバムですね。
nice!(0)  コメント(0) 

まだまだ進化するサンバ・ファンク [ブラジル]

ReactivusAmorEst.jpg

ジョルジ・ベンジョールの2004年作「Reactivus Amor Est」。邦題は「愛こそすべて」。オリジナル作としては、これが一応今のところ一番新しいアルバムみたいですね。

前作「ホモサピエンス」は今年一番聴いてるってくらいのアルバムなんですが、それから9年ぶりということで、前作ではラップなんか披露してましたが、本作では自分でプログラミングまでしてます。
新奇なものが好きなお茶目な人なんでしょうか。

そんなわけで、一曲目から打ち込みビートがリードするエレクトロ・ファンク全開のアルバムです。昔ながらのファンはあまり歓迎しないのかもしれないけど、最近80年代以降の打ち込みファンクがツボな私には、本作も十分すぎるほど楽しめるアルバムです。まだまだ進化するサンバ・ファンク。サッカー好きらしくペレを讃える曲もあります。前作もそうでしたけど、基本的にアップテンポのサンバ・ファンクばっかりというのも潔くて良し。

たぶんこういうブラジリアン・ファンクとしてはもっとスマートな若い人のアルバムもあるのかもしれないけど、若々しい感性が感じられる本作はジョルジの音楽家としての矜持が感じられてやっぱり大好きです。

よくわからないのがこのジャケ。
タイトルの愛こそすべてってことでビートルズ。それでイングランド国旗?
なわけないよな。よくわからない。
nice!(0)  コメント(0) 

アップデートしたサンバ・ファンク [ブラジル]

HomoSapiens.jpg

「アフリカ・ブラジル」を聴いてからジョルジ・ベンがマイブーム。
それで次に購入したのが、95年の「ホモサピエンス」です。89年に改名してるのでジョルジ・ベンジョールですね。ベテランになると、ロックとかでも90年代以降の作品はあまりとりあげられませんけど、これが良いんですよすごく。

今聴くなら「アフリカ・ブラジル」より断然こっちだと思うな。「アフリカ・ブラジル」はやっぱり70年代ってかんじだけど、こちらは非常にコンテンポラリーな音作りで、既に四半世紀経っているとはいえ音質的にも古さはないし。壮年期に入ってもなお意気盛んなアップデートしたサンバ・ファンクがグルーヴしてますよ。実際相当充実していた時期なんじゃないでしょうか。

冒頭ヒップホップなビートにブルージーなギターが絡む「Ave Anjos Angeli」ではいきなりベンジョールがラップをかましてくます。まぁちょっと野暮ったいのは笑って許しましょう。だいたいこの年代の人でラップに挑戦したい人なんていたかな。
「Rabo Preso」はトーキングというかトースティングというかな歌にホーン・セクションが絡むワン・コード・ファンク。
白眉は自身のバンドを讃える「Little Black Joe'S Band」かな。これもカッコいいブレイク・ビーツなサンバ・ファンクで心も体もウキウキと揺れます。規則的なビートにピアノとトロンボーンがジャジーに絡む「Ubirani Ubiraci」もクール。

僕が最初にブラジル音楽に興味を持ったのがこの頃で、前年94年にカエターノ・ヴェローゾの「粋な男」を聴いてるし、その後のライブ盤や「リーブロ」も聴いてる。このジャケ結構インパクトありますよね。ミュージック・マガジンも熱心に読んでる頃だから、このアルバムも邦盤が出てるならジャケくらい知ってていいはずなんだけど、まったく見覚えがないんだよな。
nice!(0)  コメント(0) 

原初的なパワー漲るサンバ・ファンク [ブラジル]

africabrasil.jpg

70年代のブラジル音楽も代表する名盤をもう一枚。
ジョルジ・ベンの76年作「アフリカ・ブラジル」。
最初にブラジル音楽に興味を持った20年以上前から本作の事は知ってましたけど、ちゃんと聴かないまま来てしまいました。MPBはカエターノ、ジルベルト・ジル、ミルトンあたりをほんの少しかじっただけで、いまだにそのままなわけでね。

一曲目「Ponta de Lanca Africano(Umbabarauma)」から野卑とも呼べそうな土着的なグルーヴがのたうっていてすごい。「Taj Mahal」はキャッチーなコーラス部をロッド・スチュワートがパクったことでも有名です。この曲に限らずサビが覚えやすい繰り返しが多くてキャッチーですよね。
「Camisa 10 da Gavea」は日本でも有名なサッカー選手ジーコを讃えた曲だとか。
レゲエな3曲目以外はほぼアップテンポのサンバ・ファンクばかりで、原初的なパワーに圧倒されながら最後まで一気。

ジョルジ・ベンは次はどれを聴こうかな。
nice!(0)  コメント(0) 

誇り高いアフロ・サンバ [ブラジル]

SambaDeRoda.jpg

意図したわけでないのだけど、今回購入したブラジル音楽のCDは同時期のものが多くなってしまった。
マルチーニョ・ダ・ヴィラと同じく70年代サンバ復興の名盤と言われるカンデイアの75年の3作目「SAMBA DE RODA」もそう。

僕が一番興味を惹かれそうなアフロ・サンバの代表的な人なんだからもっと早く聴いてても良かったんだけど、この人もまた後回しになってしまった。後回しというより、次から次へと聴き飛ばすようには聴けなくなっちゃいましたね。

タイトルのサンバ・ジ・ローダというのはバイーアの司祭リズムだそうで、僕にはまだパルチード・アルトとかカンドンブレのリズムとかまぁよくわからないわけですけど、カバキーニョなどの弦楽器や管楽器の音が聞こえない打楽器主体であるところが、アフロ・サンバってことなんでしょう。
アルバム全編そんなカンデイアの考えるアフロ・サンバが躍動していますが、後半に置かれたメドレー2つが何より素晴らしいです。野太いカンデイアの歌声が飾り気なくも誇り高く響きます。

僕の入手したのはタペカール盤でタイトルロゴがオリジナル通りではないのが残念ですが、次は1-2作目を聴こうかな。
nice!(0)  コメント(0) 

シロ・モンテイロもようやく [ブラジル]

ciromonteiro.jpg

シロ・モンテイロのベスト盤「セニョール・サンバ」。
この解説で田中勝則さんはブラジル男性歌手の系譜としてフランシスコ・アルヴィス~オルランド・シルヴァの流れのクルーナー系ともっと軽快なマリオ・レイス~ルイス・バルボーザの二つの流れがあると書いています。

僕はクルーナー系を最初に好きになったので、マリオ・レイスのCDも持ってるんだけど、そんなに聴いてない。そんなわけで、シロ・モンテイロもこれまでほとんど聴いてきませんでした。
でもようやくこのベスト盤で少しは親しめるようになるかも。

実際聴いてて、あぁこの曲はシロがオリジナルだったんだと気づくこともしばしば。この10年ほどでそれなりにサンバはじめブラジル音楽をよく聴くようになって、ぼくの耳も少しは耕されたようだ。
オルランド・シルヴァなんかとはまた違うこの洒脱な味わいも、特別構えることなく楽しめるようになってましたよ。
軽妙な曲が続く中「Rugas(しわ)」のようなクルーナーっぽく気取って歌うシロも面白いし、ブギウギを取り入れた「Boogie Woogie Na Favela」なんかの楽しさはまた格別。

それにしても田中勝則さんの微に入り細を穿つ 解説は素晴らしく、このベスト盤は名編集盤ですね。
nice!(0)  コメント(0) 

伝統サンバに新たな創意工夫 [ブラジル]

Presente.jpg

マルチーニョ・ダ・ヴィラをもう一枚。
77年作「Presente」。邦題は「ブラジルの魂」。本作が日本で初めて出たマルチーニョ・ダ・ヴィラのアルバムだったみたいですね。当時の中村とうようさんの解説がそのまま載っています。

昨日の74年作「Canta Canta, Minha Gente」とは違って、というか一歩、いや何歩も進んで本作では色々新しい試みがされてます。
冒頭の「Vai Ou Não Vai」からして、ティンバレスが入っていて新鮮だし、めちゃカッコいい。
他の曲でもイントロやアウトロなどのアレンジも細かい配慮が行き届いているし、「Quero, Quero」なんかも変わった音の太鼓の音やホーン・セクションのアレンジなど趣向が凝らされていて、すごく新しく感じられます。「Muadiakime」は「レレレ~」というアフリカっぽいフレーズが印象的なアフロ・サンバ。
「É Cacheado」のようなアコーディオンが使われる曲ではブラジル北東部の音楽要素が取り入れられているみたいです。

ラストは軽やかな「Oi, Compadre」では、途中突然、ホーン・セクションとギターのカッティングがはいってきてちょっとファンクっぽい味付けがされいて、意表を突かれる。
最初から最後までマルチーニョの気力体力十分、伝統サンバに新たな創意工夫が施された名盤ですね。
nice!(0)  コメント(0) 

マルチーニョ・ダ・ヴィラをようやく聴く [ブラジル]

Canta Canta.jpg

先日、ロベルト・シルヴァのCDを買った時、他にもブラジルものをまとめて購入しました。
今日紹介するのは、マルチーニョ・ダ・ヴィラの「Canta Canta, Minha Gente」。邦題は「サンバを歌おう」。

サンバは最初にオルランド・シルヴァみたいな古いサンバ歌謡を好きになってしまったのと、それ以外だともっと素朴なエスコーラ系を聴いていたので、これまでマルチーニョ・ダ・ヴィラまで興味が届かなかったんですよね。

本作は74年のアルバム。
1曲目から人生賛歌と呼べるような王道の伝統サンバで、窓から差し込む日差しの中で聴いてると自然と心も軽くなります。「 Malandrinha」のようなセンチメンタルな曲も良くてメロディメイカーですねぇ。「Visgo De Jaca」のホーンの使い方はサンバというよりソウル的なフィーリングを感じます。最後の曲は打楽器だけをバックにしたアフロ・サンバでサンバ中興の祖と呼ばれるのも納得。

一曲僕が知っている曲がありました。
「Viajando」、この曲はマルチナリアが2003年作「Pé Do Meu Samba」で歌っていました。まだサンバなんてほとんど聴いてなかった頃ですけど、お父さんの曲だったのか。この曲もマイナー調で、じわ~と抒情が広がってゆく味わい深い曲です。

このジャケもいいですよね。この頃の彼のアルバムはどれも同じタッチの絵で同じ人が描いてるのかな。
nice!(0)  コメント(2) 
前の10件 | - ブラジル ブログトップ