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ディープ・ソウルは苦く [R&B/JAZZ/etc]

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こんなディープ・ソウルは久しぶりに聴いた気がする。
ディープでビターな味わいのアンソニー・ハミルトンの新作「LOVE IS THE NEW BLACK」は70年代ニュー・ソウルを思い出す。冒頭のタイトル曲のストリングスの感じとかモロにカーティスなんかが手掛けたブラック・ムービーのサントラに収められていたような曲想です。

これで何枚目か知りませんが、この人もネオ・ソウルとかそういう括りの中で頭角を現してきた人だったかな。ただ音作りというよりもシンガーとしての佇まいが、古き良きソウル・ミュージックの時代を感じさせる人だったような。そんなに聴いてないからはっきりとは言えませんが。ボビー・ウーマックとか思い出させる歌声ですよね。
だからネオ・ソウルのようななぞってる感はあまり感じなくて、昔気質の職人さんみたいなシンガーという印象でした。

本作はプロデュースにはジャーメイン・デュプリなんかも関わっていて、コンテンポラリーな音作りでありつつ、シンガーの個性を活かすお膳立てがなされていて、2曲目のリック・ロスのラップですら、ヴィンテージな味わいを醸してます。

デラニー&ボニーの「スーパースター」はカーペンターズの曲として有名ですが、R&B方面でも人気です。ここではルーサー・ヴァンドロスを範にしたようなアレンジで聴かせます。相手役がジェニファー・ハドンソンというのもはまり役。この曲だけが6分半でその他はほぼ3分代の曲ばかりなのが、14曲ディープではあるけど、意外にすっきり聴きとおせる要因ですかね。どれもほとんどイントロもなくすぐに歌いだすあたりも古き良きソウル・ミュージックを思わせます。

地に足の着いた大人の男の歌を堪能できます。
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