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後からやってくる旨み [ポップ/ロック]

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前作からちょうど一年ぶりにの米倉利紀の新作「green Giraffe」。
前作はピンクの象でしたが、今回は緑のキリン。姉妹アルバムでしょうか。
92年にデビューして、これで25枚目のオリジナル・アルバムだそう。ほんとコンスタントにリリースして来たんですね。

前作しか聴いてないのに言うのもなんですが、シンガーとしてデビューして少しずつ制作にも関わりソングライティングも自身で手掛けるようになり、そうして培ってきたものがここきて、円熟の味まで漂わせるようになったということなんじゃないでしょうか。

R&Bをベースとしながらも、あくまでも日本語のポップスとして響かせるさじ加減が絶妙。昭和歌謡の残り香漂う平成J-POPを令和POPへとアップデートした曲作り・音作りも極まってます。

この人の歌詞は「愛してるって言えること、なんて素敵なことだろう」と歌う1曲目はじめ、いつもなら聴いてて気恥ずかしくなってしまうようなフレーズも多いんだけど、なぜかほとんど気にならず、素直に聴けるのは歌の上手さゆえだろうか。
確かなディクションと歌い込みすぎず過不足なく情感をのせるいやみのなさ。前作をずっと聞き続けて感じたその後からやってくる旨み?は本作でも際立っています。

前作同様アップ・ミディアム・スローときっちり揃えた楽曲も文句付けるところなしの良曲揃い。ベスト・トラックはブルージーでさえあるメロウ・グルーヴに腰砕ける「EGO」。オルガンがまた良い。
こうなると一度ライブが見たい。でもその前に初期のアルバムも聴いてみるかな。
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