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キレッキレ!のルックアウト・ファーム [R&B/JAZZ/etc]

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うわ!こりゃ燃えるわー。
デイブ・リーブマン擁するルックアウト・ファームの未発表ライブ「Live At Onkel Pö's Carnegie Hall, Hamburg 1975」。このシリーズはウディ・ショウはじめ優れた未発表物を発掘してきますが、今回も素晴らしい仕事です。

ルックアウト・ファームはリーブマンのECMからの同タイトルのアルバムに端を発するグループです。僕もそれほどリーブマンを追っかけてきたわけじゃないですけど、まぁこの頃のリーブマンはマイルス・グループにいたわけですよね。

本ライブは75年の6月、「アガルタ」が2月ですから、マイルス・グループを離れた直後といっていいでしょう。のっけからのリーブマンのサックスはもうフリー一歩手前というか「インターステラー・スペイス」なサックスといおうか、この人はまぁコルトレーンの強い影響下にある人ですから、言ってみりゃここで披瀝される音楽は後期コルトレーンと70年代マイルスの子供みたいなものですね。

でも後期コルトレーンにあったどん詰まりというか行きついた果てみたいな寂寥感はなく、そしてマイルスのような親分のいないこともあって、リーブマンも同世代の若いメンツと思いっきり、やりたいことやってる爽快感にあふれる演奏で清々しい。

2曲目の「The Iguana’s Ritual」はまさにマイルス直系のファンク・グルーヴで、リッチー・バイラークのエレピもその趣を強化してる。バラードの「I’m A Fool To Want You」はバイラークとのほぼデュオといっていい演奏だけど、それだってバダル・ロイのタブラによってマイルスの影が見える。

それにしてもまぁ常軌を逸したようなテンションに圧倒される演奏。
狂おしくサックスを吹きまくるリーブマンに応えるバイラークはじめメンバーもキレッキレ。ラストの「Fireflies」まで一気呵成のライブ盤です。
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