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なぜ、ビヨンセやモスデフがプロデュースしたエタ・ジェイムスのアルバムはでないのか [雑記]

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B.B.キングの2008年作「One Kind Favor」。
とてもいいアルバム。
でも今回はプロデューサーについて。

このアルバムのプロデュースはTボーン・バーネット。

先ごろ亡くなったソロモン・バークの最近のアルバムもジョー・ヘンリーやドン・ウォズがプロデュースしていた。僕は未聴だがディランやヴァン・モリソン等の曲を歌っているらしい。
ジョー・ヘンリーはアラン・トゥーサンもプロデュースしていた。

つい最近でたばかりのメイヴィス・ステイプルズの新作もウィルコのジェフ・トゥウィーディーがプロデュース。

僕がいつも思うこと。

こういった作品はいったい誰が聴くのだろう。最近のR&BのファンがこれらのCDを買うのだろうか?
買わないだろうな。ディランやヴァン・モリソンのファン60~70年代のソウル・ミュージックのファンが買うのだろう。
ちなみに僕はBBとアラン・トゥーサンしか聴いてない。トゥーサンの盤は全然よくなかった。
まぁ個々の作品についてどうこういいたいのではなくて、なぜ白人がプロデュースするのか。
プロデュースするのが白人だろうが黒人だろうが出来上がった作品がよければそれでいいのかもしれないけど。

たとえば「キャデラック・レコード」という映画ではビヨンセがエタ・ジェイムスをモスデフがチャック・ベリーを演じた。ビヨンセは製作者にも名を連ねていたし、黒人音楽の伝統みたいなものに強い敬意を持っているんだと思う。

ではなぜ、ビヨンセやモスデフがプロデュースしたエタ・ジェイムスのアルバムはでないのだろう?
BBやメイヴィス・ステイプルズのアルバムをプロデュースするのはなぜTボーンやジェフ・トゥウィーディでなければならないのか??
最近ルーツとジョン・レジェンドが60~70年代のソウル・ミュージックをカバーしたアルバムを出した。彼らのようなミュージシャンがなぜメイヴィスやソロモンをプロデュースしないのか???

僕はメイヴィスやソロモンの作品をYoutubeなどで少し聴いた程度だが、そこで展開される音楽は60~70年代のソウル・ミュージックを踏襲したものに聴こえる。評価も高いし実際素晴らしいとは思う。でも彼らの同胞である黒人達がきいているのが想像できない。選曲からしてオールド・ロックファン向けだし。レコード会社も完全にそういった層をターゲットにしているんだろう。僕はそのことの是非を問いたいわけじゃない。

このブログを読んでくれている人はよく分かるとおり、僕はどちらかといえばオーソドックスでヴィンテージな味わいのある音楽が好きだ。でも僕がソロモンやメイヴィスの作品に今ひとつ食指がうごかないのは、だぶんそこで展開される音楽がすでに知っている音楽、どこかで聴いたことのある音楽だからなのだ。もちろん聴けば素晴らしい作品なんだろう。でも・・・

最近のR&Bに夢中な人たちでも振り向かせるメイヴィスの作品が聴きたい。
ソロモンは亡くなってしまったけど、モスデフのプロデュースしたBBのアルバムとか。
ミシェル・ンデゲオチェロのプロデュースしたトゥーサンのアルバムとか聴いてみたいんだけどな。

だから僕は今夜も、プリンスのプロデュースしたメイヴィスのアルバムを引っ張り出してしまうのだ。

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コメント 2

bunboni

おっしゃってること、すごくよくわかります。
メイヴィスやトゥーサンが黒人たちのリアルな現場から響かせた音楽を、
聴いてみたいものですよね。
by bunboni (2010-10-22 22:07) 

Astral

bunboniさん

ほんと聴いてみたいです。
彼らが「黒人たちのリアルな現場から響かせた」同胞が泣いたり笑ったりしてくれる音楽を。
by Astral (2010-10-22 23:22) 

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