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長年培ってきた経験を糧に [アフリカ]

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パウロ・フローレスの昨年の「Bolo De Aniversario」に続く新作「Kandongueiro Voador」がリリースされた。前作は今年の初めに買ってから、週末ランニングのお供だったこともあってよく聴いた。
2013年作「O País Que Nasceu Meu Pai」も今年聴いたわけだし、参加作「QUINTAL DO SEMBA」もあったし、パウロ・フローレスとの出会いは今年一番のディスカバリーだったかもしれない。

前作から1年での新作ということからもわかるように、本作も本当に充実の傑作になってます。前々作「O País Que Nasceu Meu Pai」はジャケなどの印象から推し量っただけだけど、アンゴラの歴史を踏まえたコンセプトも感じる大作だった。前作「Bolo De Aniversario」は悠揚迫らぬセンバに自然と心も身体も高騰感を与えられるフィジカルに訴える傑作でした。

本作「Kandongueiro Voador」はその2枚の中間というか良いとこ取りなこれまた傑作です。アコースティックな哀愁漂う冒頭曲からジャケから伺える市井の人々への眼差し感じさせるセンバへ。
ラップ的な歌を聴かせる曲があったり、ラストのタイトル曲はエレクトロニックな音像も柔軟に取り入れながらも軸足であるセンバの伝統は揺るぎない。MOR的とも言えるようなメロウな曲にも真摯なメッセージを感じさせる歌のコクも素晴らしい。

ソングライターとして歌手としてパウロ・フローレスは長年培ってきた経験を糧に、現在音楽家として最高の状態にあるようだ。


残念ながらCDを待っていたら、いつになるかわからないのでダウンロード購入。もちろんスポティファイでも聴けます。
ちなみに前作「Bolo De Aniversario」はスポティファイでも聴けないし、iTunesなどでダウンロード販売もしていないのに、CDはアマゾンで買えたりするのが謎です。
ここ数年素晴らしい作品が多数リリースされているのにもかかわらずアンゴラのCDはどうも流通が悪くて困る。この新作もいつかエル・スールに入荷することを願います。
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Apple Music Playlist 2017.11.29 [Astral's AM Playlist]

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Benjamin Jephta Quintet : Homecoming
ジャケに惹かれて聴いてみたこのアルバムすごく良い。南アのベーシストをリーダーとするクインテット。ピアノは来日にしたこともあるカイル・シェパード。70年代のスピリチュアル・ジャズを彷彿とさせる。一曲目から9分と長尺で、ゴスペル的な高騰感がある。リズムや時折入る歌のおおらかなウネリが南アらしさか。線のぶっといジャズ。力作。

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Thandi Ntuli : The Offering
上のジャケと似た感じだなと思ったら、ベースが同じ人でした。こちらは女性ピアニストのリーダー作。上掲アルバムと似た感触があります。こちらも力作。ジャズが盛り上がってる割に南ア・ジャズはほとんど見向きもされないようなのは残念。
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Apple Music Playlist 2017.11.28 [Astral's AM Playlist]

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Coleman Hawkins : The Classic Years
30年代後半かな。この頃の録音にはテディ・ウィルソンも参加してるとか。でも全くパーソネルもよくわからない。「Body And Soul」はこの人が演奏したことでスタンダードになったとさっき知った。豪放で男性的なトーンで吹く人とイメージだったけど、いやいやそれだけじゃない。メロウで豊かな音色にも酔えます。
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Today's choice 2017.11.27 [Today's choice]

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MAYSA : CONVITE PARA OUVIR MAYSA NO.4
「マイーザの世界への招待状」って感じのタイトルによるシリーズの4枚目。デビュー作は56年で本作は59年の通算5作目。この頃はまだ前時代的なサンバ・カンソーンって感じで、この後になるとボサノバの時代の到来を感じさせる音になっていく。どっちがいいかと言えばもちろんどちらも良いですよ。豪奢なストリングスに彩られた歌はいつかあったかもしれない遠い日の記憶のように流れていく。ほんのり苦い痛みを残して。
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Apple Music Playlist 2017.11.26 [Astral's AM Playlist]

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Maria Creuza: Sessão Nostalgia
74年作。艶っぽいマリアの歌声が麗しい。タイトル曲のストリングスとジャジーなギターがお洒落。これ未CD化とか。今年はマリア・クレウザやアルシオーネをレコードで、先日買ったイヴォニ・ララはCDだったけどとっくに廃盤で、好みのブラジル音楽はどうも最近の流行とはほど遠いみたいだな。またレコード探すか。
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Apple Music Playlist 2017.11.25 [Astral's AM Playlist]

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Richard Beirach : Elm
最近ようやくECMもスポティファイで聴けるようになった。基本あまり好みのレーベルではないですけど、名作も多いですから、聴いてみたいと思っていたものも多かった。このリッチー・バイラークもそう。ECMを愛する人は基本こういうピアノ・トリオとかが好きなんでしょうね。リリカルで美しい。こういう音楽が聴くたくなったときに持っていると便利かなぁと思いつつ、そういう瞬間は年に1回あるかどうかと思えばスポティファイでこうして聴けばいいのか。
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Apple Music Playlist 2017.11.24 [Astral's AM Playlist]

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Curtis Mayfield : Love Is The Place
あぁこんなに良いアルバムだったかぁ。今まで聴かなかいでいたなんて大失敗。一曲目を聴いただけで思いました。社会派なカーティスだけじゃなく、こんなスウィートなカーティスも良い。いつもスウィートでメロウな曲もあったけど、本作は全編そんな感じ。今はこういうのが肌に合う。
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今年読んだ本 その2 [雑記]

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秋に入ってからはなぜか松本清張を何冊か読みました。
出がけに寄った図書館で、時間がなかったのでなんでもいいやと手に取ったのが「ゼロの焦点」だったかな。これがけっこうおもしろくって続いて「渡された場面」を読んでこれも面白かった。
どれも戦後の混乱に端を発した事件で当時の社会事情とかも分かって興味深く読みました。

続いて読んだのが藤沢周平。
昨年訪れた鶴岡で藤沢周平記念館に行ったのもきっかけかな。
最初に読んだ「隠し剣秋風抄」が面白くって。いわゆる剣客ものですね。
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理不尽な状況に見舞われた主人公が必殺の剣で苦難を潜り抜けるってな感じの短編集なんですけど、読んでてスカッとするんですよ。続いて同趣向の「隠し剣孤影抄」を読み、用心棒ものの「用心棒日月抄」シリーズ4冊にハラハラドキドキし、代表作「蝉しぐれ」に胸熱く涙し、岡っ引きもの「消えた女―彫師伊之助捕物覚え」、これもシリーズで3冊。他にも「たそがれ清兵衛」、武家もの「風の果て」など、どれも言ってみりゃ時代劇なんですけど、ただただ面白くってマンガのようにむさぼり読みました。
秋以降は音楽よりも藤沢周平の本に夢中になっていることが多かったかもしれませんね。
さすがに飽きてきたかなと思ったんですが、先週読んだ「風の果て」がまた良くって、また「よろずや平四郎活人剣」を借りて読み始めました。
藤沢作品は映画化されものも多くてYoutubeでちょこちょこ見たりしました。「蝉しぐれ」は木村佳乃が美しかった。

ちょっと前に澁澤龍彦の催しに足を運びましたけど、昔は背伸びしてというか、あぁいうちょっと難しいというかインてりっぽいのを読んだりして、藤沢周平だとか松本清張なんてのはまったく興味なかったんですけど。
これはJ-POPとかごく普通の歌謡音楽とかを熱心に聴くようになったのと、僕の中では完全に地続きなんですよね。
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今年読んだ本 その1 [雑記]

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もうすぐ12月。
今年ももう終わりなので、読んだ本のことも記しておこう。
一昨年からNHKでやっている綾瀬はるか主演の「精霊の守り人」が今週末からラスト・シーズンが始まります。僕はこれが大好きなんですよね。民放ではなかなかこういうファンタジーものはできませんから、NHK良くやったとほめてやりたいです。できればDVD欲しいくらい。

上橋菜穂子による原作は12冊くらいあるシリーズものなんですけど、これを今年の初めにまとめて全部読みました。こういう冒険ファンタジーって久しぶりに読んだけど、面白くって週1-2冊ずつ夢中になってしまいました。
長編ながら無理なく最後まで伏線が回収されて良くできた物語だと思います。最後の大団円には感動しましたよ。
ドラマのほうは少しストーリーをいじってあるけど、それでもラスト・シーズンが楽しみです。
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戻らないについて [ひとりごと]

朝ラジオから流れてきた曲に耳をそばだてさせられた。
mei ehara「戻らない」。
わざわざなんでローマ字表記なのかよくわからないけど、新人のシンガーソングライターらしい。初期の大貫妙子みたい。
ミニマルにグルーヴするバックの音も心地よく、フィジカルよりも感性に訴えるところが今っぽいなと思った。



この曲もいいよな。好みのタイプの歌手じゃないけどちょっと惹かれる。

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