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ストリング・バンドが奏でるスタンダード@渋谷オーチャードホール [イベント]

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今夜はボブのライブでした。
いやぁよかったなぁ。ボブ。

正直最近のセットリストが2年前とあまり変わっていないので、ちょっと行くのを躊躇してたんですけどね。チケットも高かったし。
セットリストで前回と違うのは昨年でたスタンダード集から結構歌うこと。ボブのライブはアップテンポの曲を畳み掛けるようなことはなくってアップをやったら次はスローって感じなんですけど、そのスローなところに今回はスタンダードが入る感じなんですよね。

定刻通りの始まったライブは、前回同様、「Things Have Changed」から。スチュ・キンボールがギターをかき鳴らしながら登場すると続いてボブはじめメンバーが出てきて演奏が始まる。
でもこの曲も前回とは演奏のニュアンスがかなり違っていたな。
この曲に限らず、スタンダーを多く演奏しているその影響かどの曲もなんというかまろやか。
以下思いつくままに。

スタンダードはとっても丁寧に歌っていてあの声ですけど、ボブなりのクルーナー的な歌が印象的でした。
「デュケイン・ウィスル」の50年代のロックンロール~ロカビリーのようなウキウキするようなリズム。「メランコリー・ムード」のリリカルなチャーリー・セクストンのギター。チャーリーっていいミュージシャンになったな。
アルバムとは打って変わって抑制の効いた演奏が冴える「ペイ・イン・ブラッド」。前半の最後は「ブルーにこんがらがって」。有名曲はこれとアンコールの「風に吹かれて」だけ。
「ライク・ア~」も「~ウォッチタワー」もやらないんですよ。前回もそうだったけど、考えてみればすごいよね。

どの曲も演奏の自由度が高いというか。上質のモダン・ジャズを聴いているような感覚になりました。ほんと美味いバンドだなぁと思いましたね。

後半もスチュの弾くブルージーギターリフに合わせて登場。「ハイ・ウォーター」のブルー・グラス~カントリー・ブルースに豊かな音楽を聴いているなと深く感じ入る。
「マニッシュ・ボーイ」を下敷きにしたブルース・ナンバー「アーリー・ローマン・キングス」のヘビーなグルーヴはずっと聴いていたいくらいだった。「スピリット・オン・ザ・ウォー ター」の楽器同士の豊かな会話には頬も緩む。前回は漆黒の闇に沈み込むように歌われた「スカーレット・タウン」はもっと快活な演奏に。「ロング・アンド・ウェイステッ ド・イヤーズ」もダイナミズムはぐっと抑えられて、静かに語りかけるような歌が力強い。

ラストは「枯葉」。ボブは前回同様まったくギターを弾かないで時折ピアノを弾くだけで、あとはスタンディングで歌うだけ。ドラム、ギター2本、ベース、スティール・ギターだけのストリング・バンドによるスタンダード演奏は他では得がたい感慨をもたらしてくれた。

アンコールは「風に吹かれて」。原曲とはまったく違う曲になっちゃってたけど。
最後は「ラブ・シック」。こんな曲で終わらせちゃうんだもんなぁ。ヘビーなブルースに心地よく揺れた。
オーチャードホールって普段クラシックのコンサートとかやるホールなんだっけ。椅子も格調高い感じで。音もよかったな。ボブのライブはもうこれで7~8回目だけど、80年代よりも90年代よりも今の方がずっといい。こんかいも今までで一番良かったなと思える素晴らしいライブでした。
また2~3年後には来てくれるでしょう。また行くよ!
いい夜だった。

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