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繊細なコンポジションと躍動するリズム [R&B/JAZZ/etc]

MartaSaam.jpg

もう10月、今年もあと3か月。
そろそろちゃんと新譜も取り上げておかなきゃ。

スペイン、マドリード出身のピアニスト、マルタ・サンチェスの「Saam (Spanish American Art Museum)」。ニューヨークで活動してる人で、はじめて聴く人ですが、気に入りました。
ジャズは相変わらず、次から次へと先進的な人が出てきて聴くのが追いつかないですけど、この人の場合、リズム・フィギュアがオーソドックスなので、作曲やソロに注意して聴く、所謂普通のジャズとして聴けて新鮮でした。かといってただのモダン・ジャズってわけでもなく。

アルト、テナーのフロント2管のクインテット編成。一曲目からパワフルなリズムが躍動的で耳を奪われます。手数が多いポリリズミックなところはいかにも現代ジャズですね。柔らかで繊細なピアノを弾く人で、しっかりと構成された繊細な曲が、そのパワフルなリズム隊によって後押しされるようにバウンドして立体的に目の前に浮かび上がる。

勝手ながら彼女がマドリードからニューヨークに渡ってきたのはこのストリート感ある生々しいグルーヴが欲しかったからじゃないのだろうかなんて思いました。フロントのローマン・フィリウとアレックス・ロアのウネウネと続いていくソロもスリリングです。

1曲アンブローズ・アキンムシーレがトランペットを、カミラ・メサが歌うバラッドがある。アルトのローマン・フィリウは確かキューバ出身じゃなかったっけ。ニューヨークのスペイン・コネクションみたいな結びつきもあるんでしょうね。秀作です。
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