腕っこきの脇役たちのブルーズ一辺倒でない芸の幅広さ [ポップ/ロック]
シールドつきの新品のこのCD貰ったのは確か10年くらい前だったか。こういうの好きだろうと思ってくれたんだろうけど。
ファントム・ブルーズ・バンドの2006年作「Out of the Shadows」。ホワイト・ブルーズって全く興味ないんですよね。
このバンドは90年代あたりのタジ・マハールのバック・バンドだったんですけど、レゲエやカリプソ取り入れた頃のタジ・マハールは好きだけど、タジのブルーズは聴いてらんない。そんなこともあってずっと棚にしまいっぱなしでした。もちろん、マイク・フィニガンはじめバンドのメンツからして、そうそう悪くはないだろうとは思ってたんですけどね。アメリカのルーツ・ミュージックから興味が離れていた頃だったし。
そんなわけでようやく聴きました。
いや実際悪くない。というか良いですよ。
いきなりミーターズの「Do The Dirt」で幕を開け、以降もローウェル・フルソン やボビー・ブランド、レイ・チャールズなどカバー曲の間に、ジャック・テンプチンやジェシ・ウィンチェスターなどシンガー・ソングライターの曲が並ぶ。ジョニー・リー・シェルやマイク・フィニガンの歌も渋くて文句はない。ゲストのタジも大人しく歌わずハーモニカ吹いてくれるし。
ハイライトはオヤッと膝を乗り出してしまった、ヘプトーンズの「Book of Rules」からラテンな「Havana moon」へと続くあたり。前者はエンディングではダブまでやってるし、後者はティンバレスやホーンが賑々しい。さすがタジ・マハールのバックを務めるだけあって?芸域が広い。
ツボを押さえた歌も演奏も一級品。腕っこきの脇役たちのブルーズ一辺倒でない芸の幅広さに唸る。
聴かずにほっぽいといて、今更ながら御免なさいの秀作です。
2022-02-20 18:41
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