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とにもかくにもごはん [本]

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最近読んだ本の話でも。
小野寺史宜という初めて読む作家の「とにもかくにもごはん」。
ここ10年くらいで、見かけるようになった子供食堂。うちの近くにもあります。
家庭の事情でちゃんと食事がとれない子供たちに、栄養あるご飯を提供しようというボランティアによる食堂ですね。

その子供食堂を舞台にした物語。
章ごとにそこに集う、ボランティアや子供たちを主人公に展開する。
一応一晩の開店から閉店を時系列に描いている。
ボランティアの学生は就職活動のための参加だったり、子供たちはそれぞれ父子家庭や母親が夜の仕事だったりと様々。ちょっとしたやさしさと善意が心にやさしく触れる。

最後で最初の物語の伏線が回収されて、思わず「上手い!」と感心。
コロナ禍と寒さ厳しくなる中、静かに胸が温もる佳作です。
ほっこりしたい方はどうぞ。
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