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惹きつけられる声 [ポップ/ロック]

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池田エライザが歌えると知ったのは、いつだったか。
Youtubeでたまたま「恍惚のブルース」を歌っているのを見たんですよ。これがすごく良かった。上手いというより、表情ある声に聞き惚れました。

その彼女がELAIZA名義でデビュー作「失楽園」をリリース。ひさしぶりに心待ちにした新譜は、期待を遥かに上回ってきました。

アルバムは本人作詞の「AYAYAY」で幕開け。言葉遊びや譜割りなど2020年代らしいスタイリッシュさ。iriのアルバムにも参加しているYaffleが制作だ。R&B~クラブ・ミュージック的なより強力なグルーヴの「Close to you」も掠れた歌声が怪しさを振りまく。

「etude」はその声がより儚く、SOIL&"PIMP"SESSIONSとのコラボ「夢街」は、チャイコフスキーの組曲『くるみ割り人形』の『金平糖の精の踊り』を引用。そういう事もあって一番演劇的かも。

ロイ・オービソン「Oh, Pretty Woman」もガレージ・ロックなアレンジに艶っぽい歌声が美味。アルバム中で良いアクセントになっています。

「失楽園」というタイトル。どこか神話的な世界に迷い込んだような物語性を感じさせる。全11曲、40分という長さも完璧。
そして何より、改めて歌ってのは声なんですよね。多彩な曲が詰まっていながら、子の歌声がすべてをまとめる。彼女の声は僕の好みってわけじゃないんですけど、強く惹きつけられます。とりあえずこの声で歌われたらどの曲も耳をそばだてずにいられない傑作です。

日本でもついにメジャーからのリリースだけれど、フィジカル・リリースはなしというのも2020年代らしい。でもこういうめちゃ気に入った作品はCDが欲しくなっちゃうんですけど・・・

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