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歌しか残らない歌[その二] [ひとりごと]

一昨日の記事の終わりにFlowerの「Blue Sky Ble」を貼り付けたけど、リリースされて一年以上経つ今でも毎日のように聴くあの曲を、最初に聴いたときはそれほど気に留めていたわけでもなかったんだよね。
何回かYoutubeで聴いてるうちに大好きになって、2ndアルバムとほぼ一緒に買った。昨年のベストにも選出したその「花時計」もバラードばっかりで買うのを迷ってたくらいで。

そもそも僕はロックでもR&Bでもアップテンポの曲が好きでバラードが何曲も続くものは、それほど熱心に聴いてこなかったように思う。グルーヴとかそういうものが音楽を聴く上での何よりの関心事だったようなところがある。歌謡音楽というものにそれほど関心がなかったとも言える。R&Bなんてまさに歌謡音楽なんだけど、それでも音作りとかそっち方面の関心の方が大きかったんじゃないかな。

それが今ではFlowerのようなバラード主体のグループを熱心に聴いている。何より「歌」にじっくり耳を傾けている。今となっては自分がそれまでどんな風に「歌」と向き合っていたのかちょっとよくわからないところがある。大好きなバラード曲だって今までもあったのは間違いないし。そういった歌をどういう風に聴いていたのか。以前とは歌との向き合い方が変わったのか同じなのかよくわからない。5-6年前とは歌を聴く感覚がちょっと変わっちゃったような感覚があるんですよね。だって昔は小柳ルミ子の歌なんて気にも止めてなかったのに、今では耳を奪われているんだから。何が変わったんだろう?

「花時計」がリリースされたとき、ミュージック・マガジンではどんな評価なんだろうと思って本屋で手に取ってみたら、ただの一行のレビューもなかった。自分がこんなに素晴らしいと思っている音楽が批評の対象にさえならないことに、なんだかもうがっかりしちゃって。がっかりというか、えっなんで?どうして?て感じ。

僕自身の現在の嗜好が批評の対象にならない歌に向かってるってことなんですが、その批評の対象にならない歌ってのはまぁアーティスティックな装いを持ってない歌=通俗的な音楽ですよね。

でも考えてみれば、通俗的な音楽というのはロックやジャズより一段低いものとして批評の対象にならないというのは今に始まったことではないんですよね。そもそも僕自身がついこないだまでそういう人間のひとりだったくらいだから。ただ僕なんか長いことその批評に左右されて音楽を聴いてきましたから、そんなことを今さら考えてしまうんでしょう。

えーっと何の話をしようとしてたんだっけ?
よくわかんなくなってきたので今日はこのあたりで。

では今日もFlowerを。

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コメント 2

としま

ジャズもロックも間違いなく通俗音楽であって、歌謡曲や演歌などと1ミリも違わないんですけど、いつ頃からか芸術扱いされるようになってしまいましたねえ。ジャズの場合はビバップ以後のモダン・ジャズでそうなったんですけど(だから僕はそれ以前の通俗芸能だった戦前ジャズの方が好き)、ロックの場合はいつ頃からなんだろうなあ?

とにかく、ジャズもロックも芸術扱いの高い位置からいっぺん引きずりおろさないとダメですね。そうしないと本当の面白さや本質がいつまで経っても理解されません。だから僕はせっせとジャズについてそういう意味の文章を書いているわけです。
by としま (2016-06-07 21:52) 

Astral

としまさん

同じ大衆音楽なのに格付けがあるんですよね。
ジャズだってイリノイ・ジャケーやアーネット・コブのようなジャズは今や誰も聴かないでしょう?ってのは大袈裟かもしれないけど。

変な色メガネをかけて音楽を聴いている人がどれだけいることか。自分もそうだったから偉そうなこと言えませんがね。
by Astral (2016-06-07 22:16) 

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