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後天的に身に着けた黒さ [R&B/JAZZ/etc]

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今年もっとも聴きこんでる一枚DJ Natureの「Let The Children Play」。
巧みに組み合わされたビートと生楽器の絡みは職人的。
ここにあるグルーヴは例えばセオ・パリッシュやムーディマンといった人達の黒さとはちょっと違うと感じる。
彼らの黒さはその生活感までを含んだ生まれもった黒さ。言ってみれば先天的なグルーヴ。
でもDJ Natureのグルーヴは後天的な黒さといえるかもしれない。それは彼が同じ黒人とはいえイギリス出身だからだろう。遠く海を越えたアメリカの黒人音楽をレコードやラジオを通じて親しんできたことによって身に着けたグルーヴ。

僕が最初に聴いて思い出したのはザ・バンドだ。何かっていうとザ・バンドを思い出してるな。カナダのバンドによるアメリカ音楽の解釈に似たものをDJ Natureの音楽にも感じます。もう少しいえば彼らのプロデューサーのジョン・サイモンの施した浮遊感みたいなものも。
リズム・パターンやサウンド・テクスチャーは職人的に組み合わされ、吟味に吟味を重ねて完成させられたダンス・ミュージック。一曲一曲が機知に富んでいて体だけじゃなく頭もときほぐされるよう。

インタビューで一時期彼は子供を育てるために音楽とは別に職を持ち、現在も昼間の仕事のかたわら、こうして音楽を妥協なく作り続けているそうだ。そういういい意味での生真面目さというか誠実さが音楽全体から感じられる。このアルバムも子供たちに捧げられいてる。
かつてのレア・グルーヴを再現するのではなく、真に創造的なグルーヴ・ミュージックの創出。それこそがDJ Natureの望むものだろう。まさにここにそれが実現されいる。
す・ば・ら・し・い。
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