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父のストーリーテリングを支える息子の一人ホーン・セクション [ポップ/ロック]

Invisible Hour.jpg

ジョー・ヘンリーの新作「invisible hour」がいい。
前作もこのブログで紹介したけど、とうに売り飛ばしてしまった。
うまいこと演出された素朴さがどうにも肌に合わなかった。
なのになぜまた買ったかというと、たまたまリリース前にネットで全曲試聴したら、とてもよかったから。

レコーディングは昨年7月に四日間だけ。
短い期間で一気に録音がされたせいか、演出感がなくすっと歌心が胸に届く。
でもなによりも個人的に耳を惹かれたのが、ほとんどの曲で聴こえる息子のリヴォン・ヘンリーによる一人多重録音による管楽器。

通りの向こうから聞こえてくる軍楽隊というか、近くの中学校から風に流されてて聴こえてくる放課後のブラス・バンドの練習の音みたいな。使用されているのはクラリネットとサックスで。クラリネットの木管の音がいい感じで、ひなびたムードを醸し出す。
このホーンの音がアルバム全体のムードを決めている気がする。最初に思い出したのは、ザ・バンドのアルバムにおけるガース・ハドソンの一人ホーン・セクション。「オフィーリア」とか。ちなみにこのリヴォンという名はリヴォン・ヘルムからとられたそう。以前から父親のアルバムに参加していたみたいだけど、今回は特にフィーチャーされている感じ。
この人のソロ・アルバムをぜひ聴いてみたい。

息子のことばっかりになってしまったけど、どの曲もストーリーテラーとしてのジョー・ヘンリーの魅力がよく伝わる楽曲の粒がそろってる。バックを固めるジェイ・ベルローズやグレッグ・レイズら腕利き達も職人的技をそこここで聴かせてくれる。ムード的には秋から冬にかけてじっくり耳を傾けたい作品だな。

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