ソウル・ミュージックは共有財産 [R&B/JAZZ/etc]
ジョス・ストーンってあまり興味なかった。
黒人ばりに歌う白人シンガー。90年代あたりだとまだ黒人ばりというのは所謂アリサ・フランクリンのような熱唱型で、そもそも僕はアリサを苦手としてきたもんで。
たまたま耳にしたアルバムの先行曲「Never Forget My Love」が良かったんですよね。ぐっと抑えた歌唱に胸を振るわされました。
アルバム冒頭の「Breaking Each Other's Hearts」も曲自体が良い。イギリス人だからかダスティ・スプリングフィールドを思いだします。やっぱりこういう現行R&Bとは違う、60-70年代のソウル・ミュージックを範とした音楽ってアメリカだとちょっとレトロっぽく響きますけど、イギリス産だとリアルタイム感が出る気がするのは気のせいか。
まぁこういうのはもう黒人白人関係ないソウル・ミュージックという共有財産なんだろうな。ここ10年ほどでジャズにしてもR&Bにしても人種関係ない音楽フォーマットみたいになってきましたよね。
デイブ・スチュワートが曲作りに関わっていて、以前も一緒にアルバムを作ったことがあるみたいですけど、結構幅広い引き出しのあるミュージシャンなんですね。
曲ごとの参加ミュージシャンを見ると見事に人力演奏で、ほとんどの曲で管や弦も交えて20人くらいが演奏しています。なかなか最近見ない人数ですよ。最近のR&Bはほとんどプログラミングする人だけでできてますから。
熱唱型が苦手の僕でも、引きも覚えたジョス・ストーンの歌声に心地よく身をゆだねられる好盤です。
2022-04-23 20:34
nice!(0)
コメント(0)
コメント 0