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これぞ唯一無二のBooks & Water [Ten More Turnips from the Tip] [イアン・デューリー]

デューリーが最後に残した3曲のうち続いて最後の楽曲は「Books & Water」。
これを聴くとデューリーの創作力がガンに冒されてもまったく衰えてなかったことが分かる、唯一無二の曲です。こんな曲他に聴いたことない。

この曲はほんとどう形容すればいいのか困っちゃうんですけど。
楽曲的にはジャズ・ロック?っていえばいいんですかね。

曲のさわりで水が流れる音がちょっと聞こえますが、何か意味があるんでしょうか。
楽曲の構成はシンプルで、冒頭のエレピとベースのテーマ部(ここはサビのパートでもあるんですけど)、それと、ゆったりとうねるようなヴァース部と2つのパートで成り立ってます。
最初にジャズ・ロックって言いましたけど、楽曲的にはそうなんだけど、やっぱりデューリーのヴォーカルが独特すぎて、ジャンルレスな楽曲になってますよね。

この曲も大好きすぎるので、個人的萌えポイントを挙げてきましょう。
シンプルな構成で、へヴィなドラムとうねるベースが印象的で、テンションの効いたエレピによるコードが曲の雰囲気を決定づけています。ギターはサビの部分で少し聴こえるだけ。サビでの不穏なホーン・ラインも印象的です。

この曲はブロックヘッズの演奏力が最高の形で刻みつけられた曲でもあります。
まず2コーラス終わった後の最初の間奏ではジラッド・アツモンのサックスが、3コーラス目が終わった後はエレピ、その後はベース・ソロと続きます。
それぞれヴァースとサビがソロ・パートとして割り当てられてるんですが、このそれぞれのソロの時もバックの演奏が微妙に違うんですよ。サックス・ソロの時のヴァース部ではギターがゆったりとしたオブリガード的なフレーズを奏で、エレピのソロでは軽快なカッティングを効かせて、楽曲を陰影豊かにしてますよね。
その後、サビがまたあって最後はギター・ソロです。ここでのジョニー・ターンブルのギターも見事。
最後にサビがあってビシっと終わるところもカッコ良し。

アルバム・リリース後にブロックヘッズがライブでこの曲を演奏した時、もちろんデューリーはいませんが、ベースのノーマン・ワットロイが「次の曲はハード・ワンだ」と紹介してたんですけど、とりたてて激しいってわけでもないのに、たしかに非常にハードな印象を与える曲だと思います。

こういう曲はやっぱり他では求め得ない曲で、デューリー&ブロックヘッズでしかありえない曲ですね。一度聴くと今でも何度かリピートしてしまう汲めども尽きぬ魅力にあふれた曲です。歌詞は抽象的で、何を歌ってるのかよくわかりませんけど。

この曲の後にデューリーの友人だった英国の詩人ジョック・スコットのデューリーに捧げた詩の朗読があります。

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