解きほぐされるエッセンス [R&B/JAZZ/etc]
ブランドン・ロスとツトム・タケイシのデュオ作「Revealing Essence」。
まるでお互いがお互いの伴走者のようにつかず離れず音が紡がれてゆく。
掴まえようとするとスルスルと掌の隙間から逃れていくような旋律の断片が、波間に浮かんでは消え、また蜃気楼のように目の前に現れる。少し離れて全体を把握しようとすると輪郭がぼやけ茫漠とした彼方に霧散する。聴き手の記憶をすべて消し去るように。
掴めるようで掴めない。思い出せそうで思い出せない。場所。記憶。そこにあるエッセンス。解きほぐされるエッセンス。
不思議な音楽。時に雅楽のようにも響く。アメリカというよりはどこかアジア的に典雅な趣。
とはいえ印象的なジャケットの写真のクレジットを見ればラルフ・ギブソン。そういうセンスはニューヨーカー。
ロスが爪弾くのはアコースティック・ギター、ソプラノ・ギターそしてバンジョー。
オーネット・コールマンとエリック・サティの曲もあり。
録音は2011年に東京で録音された一曲以外は2009年。
冒頭の曲のライブ。いい演奏。タイショーン・ソーリーのドラムがすごい。
このメンツで来日してくれないだろうか。
2014-02-19 22:14
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