青春の残り香が薫る瑞々しいメロディ [ポップ/ロック]
プリファブ・スプラウトの新作「Crimson / Red」。
とりたててファンというわけでもないし、数枚持ってたCDもとうの昔に処分してしまって本作が何年ぶりのアルバムかもわからない。ひさしぶりにメロディの美しいポップ・ロックを聴いてみたかったのでなんとなーく購入。ちょうどこういうのが聴きたかったので正解。気に入ってます。
トーマス・ドルビーがプロデュースしてた頃のようなシンセ・ポップじゃなくて、ポップなフォークロックって感じ。
パディ・マクアルーンが全ての楽器を演奏しているので、もう所謂バンドじゃないないんだな。でも一人でやってるのに草原を吹き抜ける風のような開放感が気持ちいい。
ブックレットの本人の写真はほとんど仙人みたいだけど、歌声は昔と変わらず甘く端正。青春の残り香が薫る瑞々しいメロディにふと遠い日を想ってしまいそうになる。だってアルバム・タイトルが歌いこまれるのが「Adolescence(思春期)」なんて曲なんだから。長年のファンであれば涙涙かな。
ポップ職人によって丁寧に紡がれた10曲。ジャケのセンスも好み。CDの盤面がレコードを模しているのもらしい。
http://www.youtube.com/watch?v=9usNVXfpPyI
話はずれるけど、この仙人化した写真を見てると、ロックてのは音楽的にもビジュアル的にも「老け芸」というか「枯れ芸」というか、そういうのが成立する芸能なんだなぁと改めて思う。ロック以外は若く見せようとするのが基本。たぶんロックが若者の音楽として成立したことに大きな要因があるんだろうけど。そこらへん面白いね。
2013-10-09 23:04
nice!(0)
コメント(0)
コメント 0