くまちゃん [本]
風変わりなくまの絵柄の服に身を包む、芸術家気取りの英之。人生最大級の偶然に賭け、憧れのバンドマンに接近したゆりえ。舞台女優の夢を捨て、有望画家との結婚を狙う希麻子。ぱっとしない毎日が一変しそうな期待に、彼らはさっそく、身近な恋を整理しはじめるが…。ふる/ふられる、でつながる男女の輪に、学生以上・社会人未満の揺れる心を映した共感度抜群の「ふられ」小説。
角田光代「くまちゃん」。
誰もがかつての自分の姿をそこかしこに見つけてしまうだろう物語。
かるーくさくっと読めてしまうけど胸にのこる作品でした。
ふられたことのある人にはおすすめします。
くまちゃん。苑子は心のなかで、短い日々をともに過ごした男の子に向かって呼びかける。くまちゃん、今なら私、あなたのことが少しわかるよ。ふつうで平和な毎日が、けっして私をだめになんかしないと、そういう日々の先に私にしか手に入れられないものがあるらしいと知った今ならば、わかるよ、あなたのことが。くまちゃん。
2013-05-03 21:46
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