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日常から数センチ浮いているような浮遊感 [ポップ/ロック]

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正月二日に都心に出たついでにタワレコで買ったのが福岡史朗「朝のステーキ」。
邦楽のCD買ったの何年ぶりだろう。

最近邦楽はほとんど聴いていなかったけど、日本語で歌われる歌も聴きたいよなぁとは思っていた。視聴してみたら気になる「違和感」があったので。
http://ototoy.jp/feature/index.php/20101216

日本のロックでもR&Bでもラップでも、僕が気になるのは言葉とリズムの関係。本来英語がのるべき音楽に日本語がのる時の緊張感というか違和感というか技巧的な部分も含めてその関係が妙に気になってしまう。

その点、この人はちょっとクセのある発声で歌われる言葉が、メロディとリズムのどちらにも引っ張られず程よい緊張感を持っていて、同時にそれが聴き手に乾いたブルースを運んでくれる。決して新しくはないし、巻き舌の歌い方はきらいなので僕にとってはぎりぎりのところではあるけれど。

もうひとつ「違和感」の原因は生活観があるようなないような独特の歌詞。平易な言葉を操りながらどこか浮世離れしたような世界をかたちづくる。

一曲目「ワウワウうさぎ」からして、ワウワウうさぎって何?
でも、その言葉がメロディーとぴったりとくっついてスピーカーから流れ出すとリアルな歌になる。バックの演奏もブルースなどのエキスを吸い込んだ旨みのある演奏でシンプルながらコクが合ってグッド。マーク・リボーの好演もアリ。高橋健太郎によるミックスも所々ダブ的な処理を施したり奇妙な「違和感」の演出に一役買っている。
浮遊感のあるプロデュースもいい。

「違和感」の一番の原因は日常から数センチ浮いているようなこの「浮遊感」にあるのかも。
ともあれ、微妙にしっくりこない感じが気に入った(のかな?)。
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