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三千枚の金貨 [本]

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どこかに金貨が埋められている。桜の木の下だという。働き盛りの男三人と彼らより一回り年下の女性が手を結んだ。その金貨が語る膨大な物語とは。 (「BOOK」データベースより)

宮本輝「三千枚の金貨」。宮本輝の作品はほとんど読んだことないけど本屋で見かけてちょっと興味を持ったので図書館で借りてきた。

もっと純文学してるかと思ったら、けっこうエンターテイメント的に楽しめる小説でした。
ただ、冒頭からなんだか昭和っぽい雰囲気が漂う感じで、主人公は40代半ばながら、最近の40代というより昭和の時代の40代って感じで宮本輝という作家はやはり昭和を代表する作家なのかなと思った。

主人公はおでん屋に入り店内に流れる若い頃のマイルスの演奏を聴いて「これがマイルスだよな。晩年のはおれには苦しい。」と言ったりする。
やっぱ宮本輝の小説の主人公は「俺にとってのマイルスはアガルタなんだよ。」なんて言わないんだな。そんなとこもすごく昭和な感じがしました。

小説の舞台は昭和じゃないんだけど、流れる空気感が昭和というか。本の帯にある「いま自分を含めて人間どもの心が弱くなっている時代。脆弱な心が世界中にひしめいている。心を強くするにはどうしたらいいのか。真の心の強さとは」という文句の大仰さや主題も含めコンサバというのではないけど、ちょっと時代とずれてる気がした。

でも最後までそれなりに楽しめました。

Astral Tunez 2010-10-24

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今日聴いた5曲。
1.MAW Latin Blues/Nuyorican Soul
2.L'anmou Ka Chapé Ou/Caribop
3.Séga Bourbon/Georges Fourcade(画像)
4.Up 'Gainst The Wall/John Coltrane
5.Stumble On/Richard Thompson
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