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ヴァン・モリソン「Too Long in Exile」のトリビア [ポップ/ロック]

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僕のハンドル・ネームのAstralというのはヴァン・モリソンの「Astral Weeks」からとっているんだけど、はじめてどこかでコメントを残したとき、その場限りと思い適当につけたのたのをそのまま使い続けている。
もう少し気の利いたものに変えようかと思ったこともあったが、今ではアフリカだギリシャだカリブだのといっぱしのワールド・ミュージック・ファンを気取ってはいるが、自分の音楽ファンとしての出自がよくわかるのでまぁいいかと思ってる。

ヴァンについては2000年にコンサートを観て、積年の思い入れはリセットされてしまったので、いまさら何か記す気にもあまりならない。雑誌でもそれなりに特集されたりするし。
今回とりあげる「Too Long in Exile」(1993)も中身のことではなくて外身、ジャケットのことについて、雑誌やガイド本にはのっていないトリビアをひとつ。

ジャケットに使われているこの写真はアメリカ人写真家ベレニス・アボット(Berenice Abbott, 1898 - 1991)によるもので、1930年代、高層ビルが続々と建設されていたころの変わりゆくニューヨークを写し取った写真集「Changing New York」(1939)に収録されている。都市のポートレイトとも言うべきこの写真集は既に古典といっていいだろう。この写真に添えられたキャプションは「El, Second & Third Avenue Line at Pearl Street, New York, 1936」。

ヴァンのアルバムに使われると、高架下の路上に佇む人影はタイトルと相まって、ヴァン・モリソン自身を思わせる。ただ一点、オリジナルの写真と違うところがある。

それは左下の看板に「shamrock BAR GRILL」とあるが(中央にはシャムロックのマーク)、

IMG_0027.JPG

オリジナルの写真では「PAINTERS PIECE PAINT」となっている。
http://www.commercegraphics.com/ny.html#55

シャムロックはアイルランドのシンボルであるのはよく知られているところ。
要するにペンキ屋の看板がアイリッシュ・パブの看板に変えられているというわけだ。
なかなか心憎い演出。ジャケット・デザインを手がけたデザイナーに座布団一枚!

以上、ヴァン・モリソン・トリビアでした。
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コメント 2

シャケ

こんにちは。

>ヴァンについては2000年にコンサートを観て

わっ、うらやましい。例のアイルランド旅行の時ですか?

ヴァンのアルバムは一頃、中途半端に一気に集めて、こちらも
聴き込めていない状態ですが、トリビアを知って取り出したくなりました。リンクのモノクロのNYを眺めながら聴いてみようか。
by シャケ (2010-06-26 09:01) 

Astral

シャケさん

こんにちは。

>例のアイルランド旅行の時ですか?

そうです。2000年のGW。場所はイングランドのニューキャッスル・アポンタインでした。そのための旅行ではなかったんですが、これを逃したら一生見れないと思って、もう行くしかないって感じで。よかったですよ。
by Astral (2010-06-26 10:19) 

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