われらがグラシエラ [ラテン]
マチートの63年作。ジャケットを見てわかるとおり、グラシエラをフィーチャーしたアルバム。レコードで持っていたいいいジャケ。タイトルは「われらがグラシエラ」って感じなのかな。
セリア・クルースともオマーラ・ポルトゥオンンドとも違う肝っ玉母さん的あけっぴろげな歌がいい感じ。マチート関係では一番よく聴くかも。
彼女の歌といえば元気で明るいマンボが思い浮かぶが、本作ではボレロも結構歌ってる。
ブックレットには昨年CD再発時の93歳になる彼女のインタビューが載っていて、
どうやって悲しいボレロを心をこめて歌うのかと聞かれ、彼女は
「キューバにいた頃、恋した男性がひとりいたが、彼は結婚していた。だから彼と別れた。そんな時、マリオ・バウサがニューヨークに誘ってくれた。それで彼のことを忘れられた」と答えている。
「マンボ・ムーチョ・マンボ」の山本幸洋氏の解説には「グラシエーラことエステーラ・ペレスはマチートの実妹であり、マリオの妻である。」とあるが、これは間違いだと思う。
実の妹なのは確かだけど、エステーラはグラシエラの姉で同一人物じゃない。だって本CDのインタビューで彼女は「一度も結婚しなかった。だって私はいつもバンドとツアーしてたから」って言ってるし、マリオのことも「マイ・ブラザー・マリオ」って言ってるからね。
かなりの高齢なのでWikipediaで調べてみたら、彼女は先月4月10日にニューヨークで亡くなっていた。94歳、大往生と言っていいだろう。今頃きっと、兄のマチート(1909 –1984)やマリオ・バウサ(1911 – 1993) といっしょにマンボを歌ってるはず。合掌。
2010-05-16 21:23
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Astralさん
こんにちは、先日コメントいただいたとき、
ブログのURLに気づきませんでした。
ついに開設ですね!
グラシエラさん、マチートの妹なんですね。
といってもマチートの存在も、例の
ミゲリート・バルデスをきっかけに知ったほどの浅学。
ほんとLPでもっていたいジャケ。セリアもオマーラも
好きなので探してみますよ。
by シャケ (2010-05-17 13:52)
シャケさん
コメントありがとうございます。
ようやく重い腰を上げてBlog始めました。
このCD、昨年再発されたばかりなのに、FANIAの権利を持ってた会社がその権利をどこかに売却したとかで、このCDも入手困難のようです。FANIA音源はダウンロードのみになるとか話もありましたが、一時入手困難だったCDも最近、再再発されてきているようです。本盤も早く再再発されることを祈ります。きっと気に入りますよ。
by Astral (2010-05-17 19:59)