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トレーンについて [ひとりごと]

もうずいぶん前のことだが、僕にはコルトレーンの音楽を憑かれたように聴いていた時期がある。とにかくトレーンの音楽ばかり聴いていたのだ。それも特に後期のアルバムを。

死の五か月前に録音された「Interstellar Space」はドラムのラシッド・アリとの崇高な美しさを宿したデュオ・アルバム。一心不乱にサックスを吹き鳴らすトレーン。彼はもう目の前に誰も見ていない。ただただ自分自身のために音楽を紡いでいる。自己の内側へと閉じていく。魂の独白。

そんな風に感じられるようになってからは聴いていて虚しさばかりが募るようになり、トレーンの音楽からもしだいに遠ざかってしまった。
今でもたまに聴くのは黄金のカルテットによる最初の作品「COLTRANE」(1961)くらいかな。ようやく分かり合える仲間を得たトレーンの音楽が大きな翼を広げて飛翔していく。

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