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艶やかな「PURPLE」 [ポップ/ロック]

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日曜に中古屋を覗いたら古内東子の2010年作「PURPLE」が700円だったので思わずゲット。
新作買って一週間もたってないけど、これMMで2010年ベストで歌謡曲部門2位だったから、ほんとは新作よりこっちが聴きたかった。

頭三曲を聴いただけで思わず唸った。
一曲目はバラード的なピアノから始まりサビでゴージャスなホーンが加わるハチロクのミディアム・ナンバー。
続いてもミディアムの艶やかなタイトル曲。アレンジが美味い。
三曲目はアップテンポのグルーヴィ・ソウル。ベースがグルーヴ感満点。
この後も質の高い曲が続いてこれはカッコイイ!!。
六曲目の「Pages」という曲が渋くて特に気に入りました。
こっちの方が新作よりグルーヴィな曲が多いのも好み。
アルバム中盤から後半にかけてもいい曲多く濃いアルバムです。

ついでに言うと、震災以降やたらと増えた「日本を元気に」&「自分も何かしなきゃ」&「絆」ソングにうんざりしてましたが、彼女の新作を聴いてみれば相変わらず恋愛のことしか歌っていないのも好感を持ちました。
でも本作最後に収められた「太陽」は、男女間のことを歌いながらもどこかスピリチュアルな雰囲気もあり、震災を経た今聴けば真っ直ぐな祈りのように響く。
新作と同じプロデューサーの河野伸の名前もよく覚えておこう。

でもジャケは化粧品の広告みたいで×。それを狙ったんだろうけど却って安っぽいというかスケールが広告サイズになってしまった。音楽自体はもっと深いから。写真自体は艶やかで悪くないけど。

もうひとつ一番気になったのが新作でひっかかった彼女の声。
鼻にかかる声は変わらないけど、発声/発音がちょっと違う。
文字ではうまく表せないけど、新作では「た」を「つぁ」、「と」を「つぉ」と発音するのがすごく気になった。
日本語を英語風に発音する歌手によくあるあれ。
それにところどころでクセのある発声が気になったんだけど、「PURPLE」ではそういう発声が気にならない。
彼女の声に僕が馴れた部分もあるけど、聴き比べてみるとやっぱり新作では彼女の発声の悪い癖?が強く出てる。
昔は歌い方とか違ったのかな。でも二年しか違わないんだけど。
歌手というのはキャリアを重ねるほど、良く言えば「〇〇節」みたいな、悪く言えば「クセ」みたいなのが強くでてくる。僕には例えば90年代以降の山下達郎や佐野元春も妙な発声に聞こえてしまう。ああいうのはファンであれば気にならないのかな。

そんなわけで、保留していたジャッジは新作の「夢の続き」はアウトコースにはずれてボール。
でもこの「PURPLE」はど真ん中ではないにしても十分ストライク。
とはいえ新作もすでにかなりの回数聴いたけど。それは日本語の歌に僕自身が餓えていたせいもあるかも。
次は90年代の作品でも聴いてみようかな。って既にファン?
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