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キャタピラー [映画]

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一銭五厘の赤紙1枚で召集される男たち。シゲ子の夫・久蔵も盛大に見送られ、勇ましく戦場へと出征していった。しかしシゲ子の元に帰ってきた久蔵は、顔面が焼けただれ、四肢を失った無残な姿であった。村中から奇異の眼を向けられながらも、多くの勲章を胸に、“生ける軍神”と祀り上げられる久蔵。四肢を失っても衰えることの無い久蔵の旺盛な食欲と性欲に、シゲ子は戸惑いつつも軍神の妻として自らを奮い立たせ、久蔵に尽くしていく。四肢を失い、言葉を失ってもなお、自らを讃えた新聞記事や、勲章を誇りにしている久蔵の姿に、やがてシゲ子は空虚なものを感じ始める。敗戦が色濃くなっていく中、久蔵の脳裏に忘れかけていた戦場での風景が蘇り始め、久蔵の中で何かが崩れ始めていく。そして、久蔵とシゲ子、それぞれに敗戦の日が訪れる……。

若松孝二監督「キャタピラー」。
戦争で四肢をなくして帰ってきた夫とその妻の物語。
全編見て深く胸にささるとかそういうことはないけれども、終戦記念日近くになるとテレビでやるお涙頂戴的戦争ドラマとはものがちがう。
このような映画を放送したほうがよほど戦争の愚かさや悲惨さが伝わるのではないかとは思いました。

上映後、若松孝二監督と久蔵を演じた大西信満さんのトークショーがあった。
映画館に十代の姿はなかったが、監督は「若い人に見てほしいから高校生は入場料500円にした」という。
驚いたのは本作は14日間で撮影されたそう。予算の関係もあったみたいだけど。
本読みもなくぶっつけ本番だったそうです。

寺島しのぶさんは本作でベルリン国際映画祭銀熊賞を受賞しましたね。
その演技共々見る価値は十分あります。
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