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第9地区/ザ・ロード [映画]

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南アフリカ・ヨハネスブルグ上空に突如現れた巨大な宇宙船。船内の宇宙人たちは船の故障によって弱り果て、難民と化していた。南アフリカ政府は“第9地区”に仮設住宅を作り、彼らを住まわせることにする。28年後、“第9地区”はスラム化していた。超国家機関MNUはエイリアンの強制移住を決定。現場責任者ヴィカスを派遣、彼はエイリアンたちに立ち退きの通達をして回ることになるのだが…。

ニール・ブロムカンプ監督「第9地区」。
いやぁ、面白かった。予想以上に。
主人公がロボットスーツみたいなの着て戦うところはかなり笑える。
エイリアンのパロディなのか?
エイリアンのハイパーな武器や宇宙船とナイジェリア人がエイリアンの肉を食えば自分もその力を得ることができると信じているとか、土着的なものがごちゃ混ぜになっているところも面白い。人種差別などの風刺の意味もあるのかもしれないけれど、そんなこと抜きにエンターテイメント映画としてよく出来ていて楽しめます。

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文明が崩壊して10年あまり。空を厚い雲が覆い、寒冷化が進んだ世界には生物の姿はなく、食料もわずかしかない。生き残った人々のなかには、人を狩り人肉を食らう集団もいた。そんな大地を、ひたすら南を目指して歩く親子がいた。道徳や理性を失った世界で、父親は息子に正しく生きることを教える。自分たちが人類最後の「希望の火」になるかもしれないと。人間狩りの集団におびえながらも、二人は海にたどり着く…。

ジョン・ヒルコート監督「ザ・ロード」。
コーマック・マッカーシーによる原作はピューリッツァー賞も受賞し、絶賛されていたので読んだことがある。悪い作品ではないけど、はっきり言ってそれほどの名作でもない。
荒涼とした世界を親子が旅してるだけだし、会話も胸をうつものもあるが、何か新しい示唆に富んでいるとかいうわけでもなく、小説としてもこういう設定自体新しいものでもないし。
作者もこれが自分の代表作のようにいわれるのはうれしくないだろう。

映画としてはどうか。ほぼ原作に忠実だが、映画にするには地味な作品だけに、原作にはなかった父がやたらと妻のことを回想するところが多く、その分ちょっと甘さに流れてしまった。最も重要な父と子の会話が物語のなかで浮かび上がってこない。演出に難あり。原作を生かしきれなかったように思う。
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