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スティール・パルスを再発見 [R&B/JAZZ/etc]

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UKレゲエというとアスワドくらいしか聴いたことなかった。
なんかジャマイカ産が本場で、UK産は亜流みたいなイメージを持っていたこともある。

最近再発見したのが、スティール・パルス。
2003年に出たアイランド・レゲエ・クラシックスの一枚。初期3枚からセレクトした日本編集盤。
1stから6曲、2ndから4曲、 3rdから6曲、アルバム未収録シングル曲が1曲なんですけど、これは素晴らしいコンピです。
初期3枚「Handsworth Revolution」「Tribute to the Martyrs」「Caught You」はどれも名盤と呼ぶにふさわしい出来なので、そこから厳選した16曲+1だから強力なわけです。そのうちバラでそろえるかもしれないけど、ちょうどこれが安く売ってたので。

ジャマイカ産とは違うシャープで洗練された歌とグルーヴに浸っています。妙に洒落たテンション・コードとか使ってたりして、洒落たところも耳新しい。
最近は新譜よりも旧譜を再発見することが多いな。
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フェルダーのインスト・ソウル [R&B/JAZZ/etc]

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ここしばらく寒い日が続きます。まぁ一番寒い時期ですもんね。
今日はクルセイダーズのサックス奏者、ウィルトン・フェルダーの1978年作「We All Have A Star」、1980年作「Inherit The Wind」の2in1CDを聴いてます。
ラジオで「Inherit The Wind」の冒頭に収録されたボビー・ウーマックが歌うタイトル曲を聴いて気に入ったんですけどサブスクにはなかったのでCD探しましたよ。

「We All Have A Star」はジェイムズ・ギャドソンやジョー・サンプルが参加。フェルダーといえばベース奏者としても数々のセッションに参加してますが、ここでもベースは自分で弾いてるのかな。
初期のクルセイダーズ同様、南部的アーシーなソウル風味が感じられるところがこの人らしいといえるのかな。ヴォーカル曲も多いし、フュージョンというより、インスト・ソウル・アルバムって感じです。

「Inherit The Wind」はやっぱりタイトル曲がキラー・チューンだし、続くドニー・ハサウェイの「Someday We'll All Be Free」もウーマックが歌ってます。当時のフュージョンとしては定番のパーカッションが軽やかに鳴るサンバ風味もあり。

2作ともソウルフルなフェルダーのサックスが堪能できる名作だと思います。

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「ライブ・イン・ニューオリンズ」初完全CD化? [R&B/JAZZ/etc]

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メイズの「ライブ・イン・ニューオリンズ」といえば、言わずと知れた名盤です。
昨夏に日本でも初CD化されリリースされました。
アメリカ本国では以前からCD化されてましたが、オリジナルからは数曲削られた不完全なものでした。レコードだと2枚組なので、CD1枚に収めるためだと思いますけど。

それで今回日本でCD化されたものは、CD2枚組で、レコードだと第4面がスタジオ録音なんですけど、レコードのように2枚に分けたんじゃなくて3面までのライブを1枚に収め、もう1枚にスタジオ録音曲を収めるっていう形にしたのは良かった。
僕の知る限りでは、たぶん初めてオリジナルそのままCD化したものだと思うんですよね。違うのかな。全然そういうアナウンスはないんですけど。まったく話題にもなってません。まぁメイズ、地味だから仕方ないか。

映像もあるんですけど、見たことない。Youtubeにあったから今度見てみようかな。ともあれ、メロウ&グルーヴィ、しみじみとソウル・ミュージックって良いなぁと思える名盤です。
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年末に買った2枚 [R&B/JAZZ/etc]

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今年は昨年末に買った2枚のCDのことから始めましょうか。
一枚はジェームス・マクミランの「アップ・オール・デイ.アップ・オール・ナイト」。95年の作品なんですけど、誰も知らないかな。

僕のオール・タイム・フェイバリットであるブライアン・ケネディの99年作「Now That I Know What I Want」をプロデュースしたのが、このジェームス・マクミランなんですが、どういう人なのか当時はよくわからなかった。ケネディは90年代はヴァン・モリソンのバンドにいて、ヴァンの95年作「Days Like This」のトランペット奏者に同じ名前の人がいるんですけど、トランペット奏者とR&B的な音作りをするプロデューサーというのが上手く結びつかなくて同一人物なのかなぁ。多分そうだと思うけど・・・って感じだったんですね。

その後ネットの情報も豊富になって、同一人物で、トランペット奏者~プロデューサー~作曲家という人なんだと分かりました。リミックス仕事も結構やってます。それで昨年、ソロ・アルバムも2枚ほど残していることも知りました。
ブライアン・ケネディの「Now That I Know What I Want」がとにかく大好きなので、そのプロデューサーの作品としてちょっと気になってんたんですよ。

でもサブスクどころかYoutubeにさえ音源がない。どうも日本のテレビドラマの音楽なんかもやってたみたいで、その関係で2枚のソロ作は日本制作なんですね。そのせいもあってネット上には音がみつからないんでしょう。

今回入手したのは2枚目のソロ作です。
事前の情報からインコグニートのメンバーなんかが参加していると知ってたので、90年代のアシッド・ジャズ~クラブ・ジャズ的な作品だろうとは想像していました。
で実際聴いてみると、その想像どおり。

リズムは打ち込みでそのリズム・トラックの上を本人によるトランペット+フリューゲル・ホーンはじめギターやローズ・ピアノ、ヴォーカルが乗っかるという作り。ヒップホップ的なグルーヴは現行ジャズと地続きなので、違和感なく聴けます。「If I were a bell」を取り上げて、なかなか洒落たアレンジで聴かせてくれたり、最後はスティーヴィー・ワンダーのカバー「Make sure you're sure」。この曲だけアクースティック編成で当時のヴァン・モリソンのバンドのメンバーも交えて演奏しています。

カフェやバー、洋服屋さんとかで流れてたら良い雰囲気を作ってくれそうな作品ですね。まぁわざわざ探して聴くほどのこともないけど、ブラン・ニュー・ヘヴィーズやインコグニートなどこの手の音楽が好きなら気に入ると思いますよ。90年代クラブ・ジャズの佳作です。考えてみるとこういうの持ってなかったので、気持ちよくて何回も聴いてます。


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もう一枚はルーサー・ヴァンドロスの「i know」。
これはですね。昨年サブスクで聴いた時、思いだしたことがあって。
このアルバムの邦盤にボーナス・トラックとして収録されていたという「Bad Company」という曲。以前ラジオで聴いて、これがすごくカッコいい曲で。でもそのボートラはサブスクにはないんですよ。Youtubeにはあるんですけどね。

それでまぁアルバムそのものも良い作品だし、そのボートラも気軽に聴けるようにCDをゲットした次第。まぁサブスクも万能ではないということで、今年もCDはそこそこ買うことになるでしょう。


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アマピアノのクールネス [R&B/JAZZ/etc]

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先日聴いた「ブラック・パンサー」のサントラにも参加していた南アフリカのDJ、DBNゴゴ。
彼女のジャケがインパクトありまくりの「Whats Real」。

アマピアノの人なんですが、ダーバン生まれプレトリア育ち、2020年ごろから活動を初めて本作が初アルバムです。アマピアノはハウスの一種でアフリカ音楽らしいポリリズミックなグルーヴが特徴です。僕はまだ愛聴するような作品に出合ってないんですが、本作がそんなアルバムになりそう。

冒頭からほの暗いクールネスに支配された音像に惹きつけられます。曲によってギターなどアクースティックな楽器が配され、全ての曲にチャントというかラップというかな歌が聴こえます。彼女自身も歌ってるのかな。プログラミングの音ももう最近ではどこかアクースティックな表情も窺えるようになってますよね。

改めてこういうクールネスは古今東西黒人音楽特有のものなんでしょう。静かに覚醒していくようなグルーヴは蠱惑的ともいえる魅力をも湛えています。
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台湾の街を歩きながら [R&B/JAZZ/etc]

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台湾の歌手、薛詒丹(ダン・シュエ)の「倒敘(FLASHBACK)」。
After youでEPが紹介されてましたが、その直後に1stアルバムが出てました。

前半はエレクトロニックなジャジー・ポップながら、インタールードに続いて始まる「飯後點心」などどの曲でも、選び抜かれた音がオーガニックと言っても良いような暖かなグルーヴを奏でています。
ラッパーをゲストに迎えた「沙發危機 」は恋人同士の微妙な関係を歌う歌詞を反映するようにビートも緊張感を孕んでいます。「can i leave my dream」のホーン・サウンドは正しくディアンジェロの「VOODOO」以降と感じさせてくれるジャジー・ソウル。

そしてインタールードを挟んで、後半はアクースティックな音作りを基調としたものとなっています。
「Summer Café 」の穏やかな歌声は彼女の本来持っている歌い手としての魅力を伝えてくれます。MVを見てると台湾の街を散歩している気分になります。ズバリお洒落。
アクースティック・ギターをバックにした「怎樣的大人」も、ストリングスを配した「沒有月亮那天」にしても、丁寧に積み重ねられた音の繊細なレイヤーが美しい。
そして本作は、アルバム・タイトル曲「倒敘」で、想い出の幕を静かに下ろしていくように余韻深く終わります。

短いインタールードの2曲を除くと8曲。31分しかないんですが、その音楽的密度は素晴らしい。
ギターの翁光煒(ウィコ・ウェン)との共同プロデュースで、ほとんどの曲も彼と共作しています。前述のEPは2019年だから、じっくりと曲を書いて制作されたものなんでしょう。どの曲も丁寧に磨き上げられ、落ち着いた歌声がやさしく包み込んでくれます。



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これ最初サブスクで聴いてたんですが、気にいるとCD欲しくなっちゃうわけで。
台湾のショップを見ると、CD自体の値段は日本と変わらないんですけど、送料がね。2000円くらいする。だから諦めた。

でもその後も何度も聴いて、これだけ気に入っちゃったらもうしょうがない、買うか。インディーズだからいつまでもあるわけでなし、後悔先に立たず。
そこでハタと気が付いた。もう一枚くらい買ってしまえばいいんだ。送料は変わらないだろうから、それで一枚換算そこそこの値段になるだろうと。

できれば19年のEPがよかったんだけど、それはなくて。
もう一枚気に入ってたのが、運よくあったのでそっちにしました。
中国語ばっかりなので、グーグルの翻訳を使って、なんとかオーダー。
でも1週間たっても出荷されなくてやきもきしましたが、その後ちゃんと出荷され届きました。
うれしい。

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台湾産インディーズCDというのは、パッケージに凝ったものが多いみたいなんですが、これも大変凝ったものになっています。
蛍光ピンクのクリアファイルにブックレット2冊と型紙にはめ込まれたCDが入っていて、カラーのブックレットはお洒落な写真集、糸かがりの1冊は歌詞とクレジットが記されています。そっちのブックレットは袋とじ仕様で切ってあけるようになってます。
こういうのはやっぱりパッケージ・デザインする人達の表現でもありますね。僕が持ってるCDの中で最も凝った装丁を施したCDのひとつになりました。
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洗練されたブードゥー・ファンク [R&B/JAZZ/etc]

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いやぁサッカー日本勝ちましたね。
昨夜は最高に興奮しましたよ。そういう人多いでしょう。

最近ファンキー・モードなので、そんなのばっかり聴いてます。
今夜はドクター・ジョンの94年作「テレビジョン」を取り上げましょう。いつもどおりチョロっと書いて終わりにしようかと思ったけど、少し長く記したくなった。

これってリアル・タイムで聴いてますけど、あまり印象に残ってない作品だったんですよ。でも最近、聴きなおして、これは名盤だと思いなおしましたよ。このアルバムが出た当時の僕はやっぱりドクター・ジョンというと、70年代の「ガンボ」や「イン・ザ・ライト・プレイス」あたりが好きで。もっといなたいというか泥臭いというか。そっちの方が好きだったんですね。

このアルバムはもっと洗練されてますよね。
ニューヨークでの録音でギターのヒュー・マクラッケンがプロデュースを手伝い、ランディ・ブレッカーやロニー・キューバーが参加。90年代以降を支えるバンド、The Lower 9-11を率いる前だけど、ベースのデヴィッド・バラードはもういます。

冒頭のタイトル曲からセカンド・ライン・ファンクが全編にわたって冴えわたっていますよ。
「Witchy Red」のようなサイケなブードゥー・ロックも都会のネオン・サインの下で怪しげにグルーヴしています。ドク・ポーマスとの共作曲でのブルージーな雰囲気も格別。もちろんあのニューオリンズ・ピアノも随所で軽やかに転がっていますよ。

ニューオリンズ印のグルーヴが最高な「Shut D Fonk Up」~スライのカバー「Thank You (Falletin Me Be Mice Elf Again)」と続くあたりがアルバムのハイライト。

今思えばドクター・ジョンが一番充実した活動をしていたのは、90年代だったんじゃないでしょうか。ドラッグ問題もなく気力体力十分。
キャリア通してアルバムの数も多いので、その中に埋もれてしまっているような気がしますが、これは最高のファンク・アルバムです。
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70年代ソウルの質感 [R&B/JAZZ/etc]

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もう11月も後半。すぐに12月だ。早いなぁ。
なんかメアリー・J・ブライジの新作を聴いたのがもうずっと前のことみたい。

最近マニー・ロングと共に気に入ってるアリ・レノックスの「AGE/SEX/LOCATION」。
昨年のベストにあげたサマー・ウォーカーのアルバムに参加していて、そこで認識した人だけど、この新作そのサマー・ウォーカーと比べると、より一層90年代っぽいというより、ネオ・ソウルを通り越して70年代ソウルの質感を感じますね。歌の感じというか。なんとなく。

レゲエっぽい「Pressure」のような変化球もよし、ラッキー・デイとはねっとり親密に、ラストはサマー・ウォーカーとのジャジーなデュエット。今年のベスト選にはR&Bからは誰を入れるかかなり迷うことになりそう。
それにしてもR&Bは女性シンガーばっかり聴いてるなぁ。
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キング・スクラッチのお仕事 [R&B/JAZZ/etc]

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レゲエを頻繁に聴くようになって、バーニー・ウェイラーの次はリー・ペリーが気になってきて、サブスクでちょこちょこ聴いてました。
そんなわけでリー・ペリーの主だった仕事をまとめたCDが欲しいなぁとちょっと前から、思ってまして、まぁいろんなコンピレーションとか出てるんですけど。

一番評判のいい「Arkology」というアイランドから出てる3枚組を中古で購入。ここ数か月聴いてたんですが、そんなところにトロージャンからもベスト盤が。ジャケも良い感じだし、あまり曲目もかぶってないようなので購入。
「Arkology」の方は75-79年の自身のスタジオでの仕事をコンパイルしたものだったんですが、本作は80年代以降のものも含まれているのが良い。
プロデューサーでもあるので、お仕事集としてアップセッターズばかりでなく、ジュニア・バイルス、マックス・ロメオ、ジュニア・マーヴィンなどなど、レゲエのコンピレーション的にも聴ける。

4CD4LPなんていうボックスもでてますが、僕のは2CDのもの。トロージャンらしく三面見開きのパッケージもカッコよい。数多あるリー・ペリー最高の入門盤です。正直まだこの人のレゲエ/ダブが他とどう違うのか全然わかってませんが、とりあえず身体に沁み込ませるように聴いているところであります。
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ソウル~ブラコン仕様ゴスペル [R&B/JAZZ/etc]

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ピーコック音源の4枚組「Classic Gospel 1951-1960」は自分でも意外なほど愛聴しているんですが、そろそろ時期的にその後の年代のゴスペルも聴いてみたいなぁと思いまして。
そこで以前から候補に挙げていた、「A Stranger I May Be (Savoy Gospel 1954-1986)」を購入。
これイギリスのオネスト・ジョンズが出てるんですよね。オネスト・ジョンズというと、カリプソのコンピ「London Is the Place For Me」とか良い仕事をするレーベルとして知られていますが、この3枚組も素晴らしい編集盤です。

ゴスペルに詳しくないので、これを聴いていたら、あれ?この曲って?レイ・チャールズじゃん。
要するに歌詞を変えてゴスペルに仕立てた曲がいっぱいあるんですね。替え歌というか。
サム&デイブにスティーヴィー・ワンダーやスライ&ファミリーストーンとか。
当時のヒット曲をゴスペルにしてるんですね。だからこの年代になるとゴスペルと言っても音楽的には当時のソウル~ブラコン仕様なんですよ。だから歌詞が直接わからない身としては普通のソウルと同じ感覚で聴けます。

ステイプル・シンガーズやソロモン・バークなどポピュラー・シーンでも活動した人も入ってますが、ゴスペル世界だけって人もいっぱいいるので、ほとんどが初めて聴くグループ、歌手ばかり。さすがゴスペル出身の人達は歌える人いっぱいいるなぁ。声が強いというか。
良い曲を厳選してるせいか飽きることなく聴きとおせます。ブック形式の装丁といいリイシューの鏡のような素晴らしい3枚組です。
こうなるとこの後90年代以降現在までのゴスペルにも興味が沸いてきましたよ。
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