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朗らかに歌われる下町のサンバ [ラテン]

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マイーザと一緒に買ったイヴォニ・ララの81年のワーナー盤「Sorriso Negro」。
イヴォニ・ララの名前は一応知ってた。日本でもリリースされた「サンバの女主人」のジャケを見たことがあったから。でもあれも80年代中頃だから、相当昔だ。ミュージック・マガジンのガイドブックに載ってたんじゃなかったっけ。

スポティファイで検索して適当に聴いてみたのが、以前カルロス・カシャーサもあったシリーズの「Mestre Da MPB」というアルバム。これがとってもよくって、オリジナルのタイトルはなんだろうと調べた結果、81年と82年の2in1だということが分かった。

運よく2001年にCD化されたのを中古で見つけられたのは幸運だった。
本作の1曲目に収められている「A Sereia Guiomar」がすごい魅力的で。マリンバ?にソプラノ・サックスが絡むカリブ風のイントロにすぐに心奪われてしまいました。こういうサンバは初めて聴きました。本作のアレンジを担当しているのはロジーニャ・ジ・ヴァレンサ。この人は確かギタリストだったと思うけど。1枚CD持ってる。

どの曲も朗らかなメロディに思わず口ずさんでしまいそうになる。ポルトガル語で歌うことはできないのでハミングしてみるとメロディの素晴らしさが良くわかる。
日々の生活の中で、口もとからこぼれるように生み出されのだろうと思わせる、リオの下町の風というか生活の匂いが薫ってくる名盤だと思う。

それにしても数年前まではブラジル音楽はどこから手を付けていいのか取り付く島がないと思ってたのが、僕にとっての突破口はこういうサンバにあったんだな。ただ本作と言い今年入手したサンバ盤はほとんどCDで入手するのが困難なものばかりで、最近の流行りとはかけ離れてしまってるのがなんとも。
でもいつか82年作「ALEGRIA MINHA GENTE」も見つけられたらいいな。
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サルサのゴッドファーザーとして [ラテン]

本日大晦日は朝から晴天なり。
午前中に6キロ今年最後のランニング。最近は6キロくらいにしてます。10キロだと時間もとられるし、6キロくらいだと30分程度で終われるから。一昨日も6キロ走って、こうして2-3日置きに走れるとほんとはいいんだけどな。定期的な運動により体調もすこぶる快調です。

今年は4月頃から毎日更新するようになりました。もっと気軽に雑談するみたいに更新すればいいんだということにようやく気づいたんですね。最初は毎日更新するつもりじゃなかったんですが、今日も訪れてくれる方がいるかなと思うと、更新しようという気にもなります。時にはコメントを頂いて雑談に付き合ってくれる方もいますし、そんな会話の中から新たな気づきを得ることもありました。

音楽家やスポーツ選手がよく応援してくれるファンのおかげと言ったりしますが、その気持ちがほんのすこーしはわかります。読んでくれる人がいると思うとモチベーションも上がりますよ。やっぱり。
今年も具にもつかない文章にお付き合いくださり、ありがとうございました。

旅行や本や映画、日常の瑣末なことも記したりしますが、このブログのキモはやはり音楽記事なわけで今年最後もちゃんと音楽関連で締めましょうか。

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いいジャケだなぁ。こういのはレコードで持っていたいよな。
マチートの1972年サルソウルの前身メリカーナ・レーベルに残した「LA VOZ DE GRACIELA」。

タワレコにオーダーしたジャミラー・アブ・バカルのCDがキャンセルされてしまったことは昨日記しました。その折にタワレコからお詫びとして300円のクーポンがもらえました。
僕は普段ネット通販ではアマゾンの他にはHMVとタワレコを主に利用しています。HMVは3枚買うと30~40%引きとかありますが、なかなか3枚欲しいのが見つからない時がありますけど、タワレコはけっこう利用しやすいクーポンがあるから便利なんですよね。アマゾンだと邦盤はほとんど値引きされないし。

でジャミラー・アブ・バカルがキャンセルされてがっかりしてたので、そのクーポンでまたもやマチートのCDを購入しました。つい先日リリースされたばかり。世界初CD化らしい。

これもいつもどおり、いやいつも以上に素晴らしいです。
72年といえばちょうどサルサが大爆発していた頃ですから、おそらくマチートもサルサのゴッドファーザーとして改めて注目されていたのかもしれない。
「マチートさん、まだできたばかりのレーベルなんですけど、かるーくアフロ・キューバンの真髄を若い連中にドカンと見せつけてやってくださいよ!」なんて言われて「フォッフォッフォッそうかい?それじゃいっちょやっていみようかねぇ。」とかいう会話があったどうか知りませんが。

サルサの時代到来のせいかこのアルバムではインスト曲は無しで、全部歌入り。マチートのヴォーカルっていいよね。バンマスの歌って感じで。技術より何より声だけでバンドの顔って感じがする。骨の髄までアフロ・キューバンのエキスが詰まってるから、技工を凝らす必要もなくトゥンバオ=グルーヴに溢れてる。
アルバムタイトル「グラシエラの声」のとおり、もーちろんグラシエラの歌もたっぷり聴けます。いつも以上に溌溂として艷っぽい。陽性の歌声に時々覗くセンティミエントがたまらなく美しい。

リマスターされた音も素晴らしく臨場感たっぷりでこれは傑作と言っていいんじゃないですかね。
マチート入門編としてもオッケーよ!


グラシエラのボレーロも感動的にスッバラシー!


新年は3日から通常営業です。では良いお年を!
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色褪せないアフロ・キューバン・グルーヴ [ラテン]

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マチートの音楽がニューヨークの夜の欠かせないダンス・ビートだったのは40~50年代前半までだろうか。この「A Night Out」は、そんな言ってみれば時代から必要とされた頃から随分立ち、プレスリーが登場してからも久しく、そろそろビートルズの声が聴こえてくるような60年にリリースされたアルバム。過去の曲の再演もあり。

マチートはロックンロールとかR&Bなんかをどう思ってたろうか。まぁ自分にはあんまり関係ないと思ってたんじゃないかな。彼よりもっと若い世代になればブーガルーとかに手を染めるみたいなこともあったろうけど。このレコードを買った人たちは?かつてこの音楽で踊った中年にさしかかった人たちだったろうか。

どこかでダンス・ミュージックは古くならないみたいな事を読んだ気がするけど、ここでの全盛期と何ら変わらぬアフロ・キューバン・グルーヴを聴いていると、ほんとにそう思える。
もちろん、40~50年代前半くらいまでの切れ味鋭いビートとは違うかも知れない。でもマチートもグラシエラもこの頃まだ50歳前後だしね。まだまだ元気だし、脂のグッと乗った演奏って感じかな。

このアルバムで1曲だけ、趣の違う「SONG OF LISBON」という曲がある。バンドネオンをフィーチャーしたタイトル通り、黄昏時のリスボンを描写したようなヨーロッパの映画音楽みたいな曲。CDにはなんのクレジットもないんだけど、このバンドネオンを弾くのはあのアストル・ピアソラなんですね。
僕はピアソラって全く聴いたことない。イメージとしてはタンゴを芸術の域まで高めた人。というか大衆音楽であるタンゴをおゲージュツにしちゃった人ってかんじで、あんまり興味を持ってない。なんでマチートとピアソラが共演することになったのかよくわかんないんだけど。

この曲もはっきり言ってマチートの音楽と合ってるとは言い難くビミョー。なんだかちょっとよそよそしい。ヨーロッパの哀愁みたいな感じなんですよ。アルバムの中ではちょっとしたアクセントになってるといえばいいのか、関係ない曲が紛れ込んでしまったしまったというか。ピアソラの方が9歳年下で、「おぉピアソラくん。こういうアレンジでやるの?まぁいいけどね。ちょっとかたいなぁ。まぁたまにはこういうのもいいかなぁ」なんてマチートは思ったに違いない!こういう曲が聴けるのが本作の面白いところではあります。

あとちょっと毛色の変わった曲といえば「LLORIQUEANDO」もかな。リズムがちょっと変わっててサンテリア~ルンバ?的なリズムにラウンジーなホーンが面白い。クラリネットがいい。

前にエル・スールでマチートのCDを何枚か持って店長に「どれがいいですか」と尋ねたら、「まぁマチートは駄作はないんですけどね」という答えがかえってきたことがあった。その言葉に偽りなし。
こういうアルバムを聴くと全盛期だけ聴いただけじゃ見えてこないものが見えてくる気がする。いろいろ勝手に妄想するのもまた楽し。
やっぱりマチートは最高です。

ピアソラとの共演曲。こういうのもたまにはアリ?

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アンダルシアとカリブを結ぶ秘密の航路 [ラテン]

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アンダルシアの家の庭先で僕がつま弾くのは骨董市で手に入れたトレス・フラメンコ。さぁこの楽器を手に船出しよう。 行く先は古本屋の隅で埃をかぶっていたこの本を開けばわかるさ。 遥かカリブの島々への長い旅路。誰も辿ったことのない秘密の航路。

スペインの音楽家ラウール・ロドリゲスの「Razon De Son」は、トレス・フラメンコを片手に時間と空間を自在に巡る音楽の旅だ。
一曲ごとに詳細な解説が記された本は写真もデザインも素晴らしく、普段凝ったパッケージを好まない僕もこれには脱帽。CDというよりCD付きの本だな。スペイン語だから内容がわからないのは残念だなぁ邦盤買えばよかったかなと思ったら巻末に英訳もちゃんと付いてた。その解説を読みながら聴いていると本がダメージ加工してあるデザインなこともあって古い文献を頼りに旅するような気分になって思わず上のような文章を綴ってしまった。

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旅先で歴史の中に埋もれていた歌を掘りおこしてきたような佇まいの曲は1曲を除き全てラウールによるオリジナル。一種の研究発表みたいな音楽のはずなのに堅苦しくないのは、共に演奏する仲間達に音楽を委ね一人よがりにならないおおらかさと、音楽自体が外へ開かれているからに違いない。最初に僕が思い出したのはライ・クーダー。ライナーを読むとラウール自身もライには親近感をもっているようで、ライに捧げられた曲もある。

アルバム全編に鳴り響くトレス・フラメンコの音色そのものが、かつてあったもしくはあったかもしれない物語を紡いでいく。その物語に登場するのはサハラをわたってきた遊牧民たちやアラブ商人、ロマの旅芸人一座、カリブからサトウキビを載せた商船。様々な肌や目の色の違う人たち(スペイン語の歌詞は分からないので、あくまでも音からのイメージです)。
鍵盤楽器を排した弦楽器と打楽器だけによる演奏はアフリカやアラブそしてカリブなど、ときにエキゾチックな薫りをほのかに漂わせながら遥かなる土地を目指して進んでいく。最後のインスト曲が終わったあとに聴こえる鳥の啼き声は、長い旅路を終え帰り着いた自宅の庭先で聴こえるものか、それともようやくたどり着いたカリブの島々の色とりどりの野鳥のものだろうか。

見えない糸を手繰るように20年かけて紐解いた音絵巻。それは聴き手の想像力を激しく刺激する。見事だ。

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デビュー作をリメイクした御年85歳の艷 [ラテン]

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オマーラ・ポルトゥオンドの最新作「Magia Negra」の素晴らしさをどう伝えればいいんだろう。
うちにある彼女のアルバムはブエナビスタの流れでリリースされた2000年作だけ。あの時彼女はすでに70歳で、このおばあちゃん素晴らしいなぁと思ってたのが、それから15年経ってよりいっそう素晴らしいなんて。
85歳にしてはすごいとかその程度じゃないんですよ。

例えば「No Puedo Ser Feliz」で枯れた味わい深いデュエットを披露するのはイヴァン・リンス。
セサル・ポルティージョ・デラルス作「Noche Cubana」でデュエットするRossio Jimenezはよく知らない人だけど孫ほども年の離れた人だろう、しかしその二人よりオマーラのほうがずっとふくよかで艶やか。
歌の一節ひとふしにたっぷりと潤いがあり、思わず溜息が漏れてしまう。

本作は1958年の彼女のデビュー作をリメイクしたもの。
オリジナルは聴いたことがないけど、フリオ・グティエーレスがディレクターを務めたというからプログレッシブな内容だったのは想像に難くない。
冒頭そのデビュー作の音源に新しい演奏が被さって始まるタイトル曲(英題:That Old Black Magic)はハロルド・アーデン&ジョニー・マーサー作。他にもエリントンの「キャラバン」をやったり、キューバ革命の一年前ということもあるのかジャズ曲を取り上げている。
彼女は最初からキューバ音楽の王道というよりはフィーリンみたいなアメリカン・ミュージックの強い影響を受けた音楽を歌っていたのだろうか。
ソロ・デビューする前のなんて言ったかわすれたけど、グループ時代の歌を聴いたことあるけど、特別に印象に残るものではなかった。歌手って大きく分ければ二種類あって最初から完成されている人と時を経て完成される人。オマーラは年を経るごとに素晴らしさを増していった人なんじゃないだろうか。

本作でのバックの演奏はキューバン・ジャズ系の若手によるもの。キューバの若いミュージシャンは上手すぎて、どうも味わいに欠けるのでいまひとつ興味が持てないんだけど、ここではやはり主役が違えば違うというか。音楽監督を務めるのはサックスとフルートのフアン・マニュエル・セルート。録音も良くジャジーなホーンラインとエレガントなピアノがオマーラの歌の艷をより一層際立たせている。
スローなボレーロばっかりじゃなく「キャラバン」ではアフロ・ラテン炸裂のリズムにたゆたう様に歌をのせていく様が、んもーかっこよすぎる!年間ベスト級の傑作です。
もしまた来日してくれるならきっと聴きに行きたい。
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想い焦がれる人の窓辺で歌う詩 [ラテン]

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コスタリカといえば先のワールド・カップで旋風を巻き起こしたことが記憶に新しいですが、初めてコスタリカ音楽のCD「Al Pie Del Balcón - Serenatas De Guanacaste」を買いました。
タイトルにあるグアナカステはコスタリカのニカラグアと国境を接する太平洋岸の地域です。
スペイン語圏には想い焦がれる女性の窓の下で楽士たちに歌を歌わせる習慣があったようです。そのような歌をセレナータというんだそうですが、そのセレナータを往年のシンガーに歌わせたのが本作のようです。

基本ギターの弾き語り的な伴奏に乗せて歌われる何ともロマンティックな歌。キューバのボレーロほど湿っていなくて、ペルーのクリオージョ音楽にも似てるけど、もっと軽く乾いていて、恋の辛い想いよりも人を恋することの素晴らしさの方が勝った歌といえばいいか。というか、好きな相手にアタックする歌なんだから、ロマンティックで陽性の歌が多いのは当たり前なのかもしれない。
中にはホーン・セクションも入って「君がいれば、毎日笑っちゃくらい楽しくなるよー!」って歌ってるか知らないけど、賑やかな曲もあります。

どの曲もいいんですが、オディロン・フアレスの歌う「Ojos Verde Mar」は格別です。
夏の夜の海辺から吹く潮の香りを含んだ風のような抒情が美しい。
こんな歌が窓辺から聴こえてきたらアタック成功間違いなし!ってそう簡単じゃないのも恋、ですかね。
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ニューヨーク・ラテンの伊達男 [ラテン]

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ティト・ロドリゲスって今までロクに聴いたことがなかった。
何の根拠もなく、なんとなーくイメージ的に物足りない感じがして。
同じティトでもティト・プエンテは聴いてたんだけど。

洒落たジャケに惹かれて57年作「スリー・ラブズ・ハブ・アイ」を購入。
「私の愛する三つのもの」とはチャ・チャ・チャ、マンボ、グァグァンコーの三つのリズムのこと。

といいながら一曲目はボレーロのインスト。そんなところにニューヨーク的なスマートさを感じてしまう。
二曲目はガツンとくるけどこちらもシャープでスマートなマンボ。
激しいリズムをいなせに乗りこなすティト・ロドリゲスのヴォーカルがなによりスマートだ。
そんなスマートさがこの人の魅力なのかも。

キューバ音楽とは違うこのシャープなスピード感、演歌的な情緒を寄せ付けないドライなグルーヴ、そんなところがニューヨーク・ラテンの魅力なんだとようやく最近分かってきた。

爛熟したむせかえるようなニューヨーク・ラテンが堪能できる、レコードで聴きたくなる素晴らしい盤です。
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マチート・イズ・ザ・キング! [ラテン]

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最近なぜかマチート・ブームです。
今までだってマチートは好きだったけど、それほど聴きこんでもこなかった。
ミゲリート・バルデスとの共演ではやっぱりミゲリート中心に聴いてたし、キューバ音楽として聞くと鋭角的すぎるので、それほど重要な人としてとらえてなかったと思う。ちょっと単調だとも思ってたかも。
でも最近ラテン・ジャズをあれこれ聴いたあとにマチートを聴くと「なんてカッコイーんだ!」と改めてというか今頃ようやく気づいた次第。

先日、エル・スールでマチートのCDを持って店長にいろいろ訊ねたら、「マチートは基本駄作はないんですけど」言いながら、ネットで調べて「これをとりあえず聴くといいです」といわれたのが48-49年にノーマン・グランツ・プロデュースで録音した音源を集めた「Mucho Macho」。廃盤みたいですけど、ヤフオクで1000円でゲットできました。
既に持ってるすぐ後の50年前後の音源を集めた「Mambo Mucho Mambo」同様サイッコーのニューヨーク・ラテン・サウンドが聴ける。すべての音が屈託なく活き活きと鳴っている。
以前思ってたキューバ音楽として聴くと鋭角的すぎるという感想は、これはキューバ音楽じゃなくてニューヨーク・ラテンとして聴くべき音楽なんだとようやく合点がいった。
いってみれば抜き差しならない大都会ニューヨークの夜を享楽的に彩るダンス・ミュージック。クラブ・ミュージックにも通じるような闇雲な舞踏音楽。ニューヨーク・ラテンの王様。そう聴けばこの鋭角的な音も納得がいく。

このエキゾチック・ルンバは最高にインチキでクールですな。

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ラテンの熱情×ケルトの清冽 [ラテン]

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そういえば今月はまだCD買ってないなと思って、なら行ってしまおうエル・スール!
というわけで、あまり何を買おうかとか考えずに行ってきました。

ハッサン・ハクムーンとかシェウン・クティとか色々あったナイジェリアものとか、そこら辺をぐっと我慢して(次は我慢できないかもなぁ)、今年はあまり聴いたことのないものを聴こうということで、手に取ったのがスコットランドのサルサ・バンド、サルサ・ケルティカ!

結成20年、5枚目のアルバムというのは帰宅してからネットで知りました。
バンド名通り、サルサ×ケルティック・トラッドなバンドです。
プロデュースがブルー・ナイルなどを手掛けたカルム・マルコムというのも購入理由のひとつですね。

ラテン系のメンバーがいるので歌はスペイン語なんだけど、トラッドっぽい曲は女性シンガーがゲール語で歌ったりする。ラテン的な熱情がトラッド的な清冽さと合わさってなかなか得難い味わいなんだなこれが。
ジグやリールなどトラッドをラテン・リズムで演奏したり、サルサにイーリアン・パイプが絡んだり、でもそれがとってつけたようなミクスチャーじゃなくて、非常にこなれている。さすが伊達に20年のキャリアじゃない。

うーんぱっと聴きは、結構面白いなんて軽く思ったけど、これはかなりハイブリッドじゃないですかねぇ。
ラテンにはチャランガなんてスタイルもあるし、フィドルやフルートが入ったりする編成はけっこう相性がいいのかも。とはいえケルティックなメロディが奏でられると何とも熱い南国サウンドに冷たい風がピュ~と吹いてくるような感じ。


新緑のこの季節にピッタリのケルティック・サルサ。気に入った!ライブは楽しいだろうなぁ。
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こういう顔ぶれ。そのまんまの音が飛び出してくるんですよ。
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ラテンの女王と一緒に歌おう! [ラテン]

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セリア・クルースの97年作「Duets」。
タイトルどおり全曲いろんな人とのデュエット集。
相手はウィリー・コローン、オスカル・ドレオーン、チェオ・フェリシアーノなどなど。
誰と歌ってもセリアは元気いっぱい余裕綽々。

ティト・プエンテとの曲では、御代のティンバレス・ソロに燃える。
チェオ・フェリシアーノとのラウンジーな曲も和むし、アルゼンチンのスカ・バンド」、ロス・ファビュラソス・キャデレックスとのスカ・ラテンな曲とかも楽しい。
セリア・クルースってどれ聴いてもはずれないな。まだそんな聴いてないけど。
おゲージュツぶったところが微塵もなくって庶民的で親しみやすい。
でも気品がちゃんとあって暑苦しくなくてすっきりしてる。

ではカエターノ・ヴェローゾとの一曲をどうぞ。
http://www.youtube.com/watch?v=mT0jVmZsYzs
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