SSブログ

西への出口 [本]

exitwest.jpg

パキスタン出身の英語作家モーシン・ハミッドの「西への出口」を読む。

中東と思われる国の恋人同士が戦闘状態に陥った街から、「扉」を抜けて西へ西へと逃げてゆく物語。まぁどこでもドアみたいな扉を抜けていくんですね。
最初はギリシャのミコノス島、次はロンドンと通り抜けてゆくんですが、通り抜けた先には難民が溢れていて、排外主義による暴力にさらされてしまう。

僕が一番面白かったのは、この小説ではスマホが重要な役割を果たすんですが、通信費を抑えるために主人公たちはストリーミングではなく違法ダウンロードで音楽を聴いたりします。
小説の中で音楽ストリーミングが登場するのを読むのは初めて、そういう時代なんだなと改めて思いました。

現代の難民の状況を映し出した興味深い小説でしたね。
nice!(0)  コメント(0)