Today's choice 2018.11.10 [Today's choice]
Today's choice 2018.11.096 [Today's choice]
今年のクリスマス・ソング [ひとりごと]
今年もそろそろクリスマス・ソングが聴こえてくる季節になりました。
でも僕は思い入れのあるクリスマス・ソングってほとんどないんですよね。
最近聴いたクリスマス・ソングとして、PJモートンがストークリーをフィーチャーした「All I Want For Christmas Is You」がすごく良い。マライアのあの曲です。
今は一曲で買えるからこれを今年のクリスマスのテーマ・ソングにしてもいいな。
でも僕は思い入れのあるクリスマス・ソングってほとんどないんですよね。
最近聴いたクリスマス・ソングとして、PJモートンがストークリーをフィーチャーした「All I Want For Christmas Is You」がすごく良い。マライアのあの曲です。
今は一曲で買えるからこれを今年のクリスマスのテーマ・ソングにしてもいいな。
親密で感傷的なグラシエラ [ラテン]
ストリーミングやめたらやっぱCD買うようになるな。
そもそもこういうのはストリーミングじゃまだ聴けないしね。
このジャケだけで買いでしょ。
ジャケでグラシエラをフィーチャーしたマチートのアルバムは63年の「Este es Graciela」だけかと思ったらこういのもあったんだ。
こちらも良い笑顔の65年作「Intimo y Sentimental」。
まぁいつものマチートのアルバムと別に変ったところはありません。不変・普遍のニューヨーク・ラテン・サウンド。マチートに駄作なし。
改めて特別な言葉はないかな。
ジャズ・スタンダードもスペイン語の歌詞をつけて、脂の乗り切った歌声のグラシエラが歌ってくれます。アルバム・タイトルどおり親密で感傷的なボレロに仕立て直した「I Won't Cy Anymore」にうっとり。もちろんマンボ・ナンバーあり、「グアンタナメーラ」などラテン・スタンダードもあり、全編いつもどおり最高ですよ。文句なし。
野生を内に秘め躍動するエレガンス [フレンチ・カリブ]
そんなわけでとっとと紹介しとこう。
マルチニークのピニスト、マリオ・カノンジュの新作「Zouk Out」。
素晴らしいんですよこれが。
でも僕はこの人あまりちゃんと聴いたことなかった。たしか半年くらい前に前作をストリーミングで聴いたくらいで。たぶんピアノという楽器のプライオリティが低いせいだろうけど。
でも本作はYoutubeでアルバムのEPKを見ただけでピーンと来ましたね。
一曲目「YEKRI」はピアノ・トリオによるカリビアン・ジャズで、この曲はラストにもヴォーカル入りのヴァージョンが収録されていいます。
続くフルートやフリューゲル・ホーンによるアンサンブルも美しい「SWEER KON LAKAY」も抑制されたタッチが次第にスピードと熱を帯びて飛翔してくピアノが圧巻です。
これはどの曲にも言えますけど、躍動しているのに荒々しさを内に秘めたようなエレガンスに魅せられてしまいました。
「KARNAVAL BLUES」もブルースの猥雑さとエレガンスが拮抗し、ブギウギがカリブの海風にさらされたようなグルーヴが最高。
曲によって編成を変え、ハーモニカの音色にもうっとりな「SE OU MWEN LE」はラルフ・タマールの歌声も聴こえる。歌を主役に立てながらも、マリオがにっこり笑っているのが見えるよう。音楽家としての器の大きさは、もうベテランといっていいキャリアのなせる業でしょうかね。
基本メンバーははカリビアン・ジャズの秀作にこの人ありなミシェル・アリボのベースに、アーナウド・ドルメンのドラム、パーカッションのアドリアーノ・テノリオはトーキング・ドラムも叩いたりもします。
とにかく聴きどころ満載な本作、自然な形で自身のキャリアを俯瞰して見せた傑作です。
買ってきたばかりの新譜 [ひとりごと]
渡されたバトンを繋いで [ブラジル]
良いジャケだなぁ。
こんなにいい顔が並んだジャケもそうはない。
これ見ただけで絶対傑作と確信したもの。
2001年にリリースされた「Os Meninos Do Rio」。リオの子供たちって感じか。
見ての通りおじいサンバ。なんて言うのは失礼というもの。
ヴァーリャ・グァルダの古老サンビスタ達が自らの代表曲を歌い綴る。
写真上から順に左から右へいきましょうか。
イヴォニ・ララ、アルイジオ・マシャド、バイニーニョ、カンポリーノ、ダウロ・ド・サルゲイロ、エルトン・メディロス、ジャイル・ド・カヴァキーニョ、ジュランジール・ダ・マンゲイラ、ルイス・グランヂ、モナルコ、ネルソン・サルジェント、ニルチーニョ・トリステザ。
僕が知ってるのはモナルコはじめ数人だから、読み方間違ってるかもしれないけど。
多くの人が収録時60歳代で、一番若いのがルイス・グランヂの54歳かな。一番年上がイヴォニ・ララで79歳。
そのコンセプトと顔写真がならんだジャケを見れば、思い出さずにいられないのが、サンバの最初の一枚的名盤「素晴らしきサンバの仲間たち」(1976)。色合いはちょっと違うけど。
製作者はきっとあの名盤のことが頭にあったんじゃないだろうか。
イスマエル・シルヴァやマノ・デシオから手渡されたバトンを、あのアルバムが制作された当時まだ若手だった者たちが、こうしてつないできたことを証明しているような歌の数々。
どこをどう切っても素晴らしい歌しか聴こえてこない。
全部で8曲。というか8メドレー。1曲の中で3-4人が歌い継いでいく。みんなたっぷり歌ってくれるので、長いメドレーになると10分を超える。
そのサンバの美しさったらない。時には素人丸出しな素朴な歌に、なんでこんなに胸打たれるんだろう。聴いてると素晴らしすぎて時々泣きそうになる。ほんと。
聴いてるうちに胸に喜びが溢れてくる。良い音楽を聴いてる喜びじゃなくて、音楽が喜びで満たされてるから、それが聴き手にも伝播して幸福にする。そんな音楽はそうそうない。
そうかそうか。今頃ようやくわかりました。サンバって人生賛歌なんだ。
一曲目のタイトルは「100年の自由、現実か幻か?」なんてタイトルだったりするけど、そんな歌にもかかわらず人生を肯定する力に溢れてるんですよね。
収められた曲の多くはサンバ・エンレードとして作られたものなんだろうか。バックの演奏もすばらしく、歌も演奏もたっぷりで至福の1時間です。
いっぱいあってもなかなか求める音楽に辿り着けないストリーミングで、本作を見つけた自分を褒めてやりたくなる。
これだけの作品。リリース当時けっこう話題になったりしなかったろうか。こんな古老サンビスタ達の新録なんか注目されなかったかな。でも心あるサンバ・ファンには名盤と誉高いアルバムに違いない。
これはどうしてもCDで持っていなきゃいけない!と思い、探しましたよ。17年も前のこういうコミュニティ・サンバのCDなんてもう見つからないだろうなと思ったら、ありました。
アマゾンですけど、日本のアマゾンだと7000円以上もした。US、UKでも探してみつけたけど、日本には送ってくれなくて、運よくドイツで見つけた。送料込みで1200円位でめちゃくちゃ安かった。
先日届いてもう小躍りしちゃうくらい嬉しくて仕方ない。
オルランド・シルヴァのボックスもうれしかったけど、同じくらいうれしい。
ちゃんと歌詞もついていてどの人がどの曲を歌ってるかもそれぞれ写真付きで、丁寧な仕事にいっそう嬉しくなる。まさに2001年版「素晴らしきサンバの仲間たち」と呼べる超名盤です。
本作リリースからすでに17年。すでに亡くなった人もいるでしょう。
こんなアルバムがまたいつか作られてバトンが繋がれていくんだろうな。
判決、ふたつの希望 [映画]
Today's choice 2018.11.02 [Today's choice]
シチュエーションによる心の揺らめき [R&B/JAZZ/etc]
突然リリースされちゃいましたね。
エラ・メイのデビュー作、ズバリタイトルは「Ella Mai」。
配信のみで3枚くらいミニ・アルバムを出してましたが、昨年リリースした「Boo'd Up」が今年に入って爆発的ヒットになりまして、僕も何度も耳にしているうちに癖になって好きになっちゃいました。
最近、その後のシングル「Trip」をダウンロード購入してヘビロテしてたんですけど、今が旬、それを逃さないビジネス・チャンスって感じのデビュー作のリリースですな。
「Boo'd Up」をはじめ、多くの曲をヒットの立役者DJマスタードがプロデュースしてますが、それ以外の曲もじわじわ良いんですよね。
ほんと癖になるというか、聴き終わったそばからまた聴きたくなる。
歌がすごいとかじゃなくて単純にヒット曲を楽しんでる感じ。
冒頭、「E、エモーション、自然な本能云々かんぬん」とEmotionについて辞書に書いてあることかな?を朗読して始まる本作。様々なシチュエーションにおける心の揺らめきを描いた作品集。
というのは今思いついたことですけどね。
でもそう定義づけるとそんなアルバムに感じられる。彼女がこれからどう育っていくのかわからないけど、今後にも大きく期待したい。
そういえば彼女はロンドン出身なのはしってたけど、ジャマイカン×アイリッシュと今知りました。うーん。そうだったのか。
スター誕生って感じだな。