ドリーミーなヴァイブの南ア・ディープ・ハウス [アフリカ]
ブラック・モーションの新作でも歌っていたシミーの新作「Tugela Fairy (Made Of Stars)」も素晴らしい。前作同様、顔面どアップのジャケですが、前作とは全然違うお伽の国から抜け出てきたような(ズールー的でもある?)メイクがインパクト大。前作のタイトルも「Tugela Fairy」でしたが、今回はMade Of Starsがついてますけど、どういうことなんでしょう。一種のコンセプト・アルバムみたいなもんでしょうか。
浮遊感のあるグルーヴは前作同様ですが、1曲目からしてファンタジー映画のオープニングみたいで、よりドリーミーな架空の物語を語るような不思議な質感があります。ポジティブなヴァイブというより、ドリーミーなヴァイブを感じます。ハウスを聴いてこんな気分になったのは初めて。
その架空の物語の隙間から真実がリアルなエモーションを伴ってこぼれ落ちてくるというか。シミーの歌もそんなたゆたうようなグルーヴの中でいくつも声を積み重ねて、祈りのようなエモーションを伝える。そうゴスペルっぽいフィーリングを感じます。
ブラック・モーションのような多彩なリズム・フィギュアではなく、表向き4つ打ちのディープ・ハウスが基調になってますけど、細やかなリズムの組み立てはやはり南アの豊かな音楽的遺産を感じさせますね。
後半、南ア・ジャズを思わせる生っぽいホーンが入ってくるところもハッとさせられた。
ブラック・モーションほどではないにせよ、本作も1時間12分もある大作。今更ながらアフリカ音楽のステレオタイプを壊してく傑作です。これもベストに選出したかったな。
2020-12-21 21:16
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コメント(2)
前作もすごく良かったし、好調だね。フィジカル出てるみたいだから、欲しいなあ。
by bunboni (2020-12-23 20:31)
bunboniさん
あっこれフィジカルもあるんですね。
このてはもうCD作る気ないんだろうと思ってました。
冬の日のウォーキングには最適ですよ。
by Astral (2020-12-23 20:44)