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文学を通じた音楽の旅 [R&B/JAZZ/etc]

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今年のグラミー賞でジャズのラージ・アンサンブル部門で受賞したのはブライアン・リンチ・ビッグ・バンドの「The Omni-American Book Club: My Journey Through Literature in Music」でした。

ブライアン・リンチは先日紹介したコンラッド・ハーウィグの「the latin side of john coltrane」にも参加してたし、エディー・パルミエリとの双頭バンドでのアルバムもあったり、ラテン・ジャズ界隈では有名な人です。でもこんなアルバムが昨年出てたなんて全然知らなかったな。
うちにもこの人が参加しているアルバムはたくさんあるんだけど、この人自体にはさほど興味を持ってなかったのが正直なところ。

このサブ・タイトルは「文学を通じた音楽の旅」とでも訳せばいいんだろうか。全曲リンチによるオリジナルで作家に捧げられている。ブックレットにはリンチによる詳細な解説がついてる。そこまでまだ読み込んでない。まぁ文学にインスパイアされた曲ってことなのかな。

黒人作家が多いみたいだけど、僕が知ってるのはアミリ・バラカくらい。リロイ・ジョーンズとして「ブルース・ピープル」とか有名ですね。読んだことないけど。
アミリ・バラカに捧げられた曲名が「Woody Shaw」。バラカはウディの79年作「Woody Ⅲ」のライナーノートを書いてることからこの曲名を付けたとか。

ビッグ・バンドはリンチが教鞭をとるマイアミ大学フロスト音楽学校の卒業生を中心に、ドナルド・ハリソン、デイブ・リーブマンはじめとしたソリストを迎えている。
冒頭、ダフニス・プリエトの叩きだす強力なアフロ・キューバン・グルーヴの上をオルランド “マラカ” ヴェイルのシャープなフルートが切れ込んでくる。もうこれだけでこりゃ良い!

レジーナ・カーターをフィーチャーした「Affective Affinities」はボレロ。後半テンポアップしてチャランガっていうかチャチャチャ?ヴァイオリンの音色がラテンのセンティミエントと艶っぽさを演出。
デイブ・リーブマンは昨年聴いたルックアウト・ファームの未発表ライブから45年も経つってのに、全く衰えが感じられないのがすごいな。

ラージ・アンサンブルとして特別新しいってこともないんだけど、曲・演奏・アレンジ三拍子そろった充実作。長尺曲が多いので2時間弱充実の聴後感。まぁグラミーも受賞してるし折り紙付きです。昨年聴いてたら年間ベストに入れてたのにな。

あとジャズが好きならニヤリとしてしまうジャケも良いよね。
タイポグラフィーはブルーノート風、イラストはデヴィッド・ストーン・マーチン風。粋ですな。
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