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弦楽アンサンブルが描く地図 [ヨーロッパ]

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久しぶりに購入したギリシャ音楽のアルバム。
フォティニ・ダーラの2012年作「Louloudi Sti Fotia」。こういう正統派ライカを聴いたの自体久しぶりだった。
数年前のハリスとダラーラスの作品はライカといよりはロック的な作品だったから。

普段はポップ的な作風でやっている人らしんだけど、これは正調ライカ。
ブズーキやバグラマーなどギリシャの伝統楽器中心の弦楽アンサンブルが運んでくるエーゲ海的叙情が美しい。そんな演奏にのる彼女の声はずば抜けた歌唱力があるわけじゃないが、端正な趣が収まるべきところに収まった歌というんですかね。中庸の良さがあります。好みです。

改めてこういう弦楽アンサンブルが描く地図に思いを馳せてしまう。お隣のトルコでも鍵盤楽器を使いませんね。ポルトガルのファドも弦楽器中心のはずだし、フラメンコも。地中海周辺の国の音楽というのは弦楽器によるアンサンブルが中心になってますよね。
あと変拍子の曲もヨーロッパの伝統曲などに多いのはなぜなんでしょうね。
時々入るホーンはバルカン・ブラスとか思い出させる。僕の穴だらけの浅い知識ではあれこれ思い描くくらいしかできませんが、エーゲ海の遠くアフリカの地やトルコの向こうアラビアの世界なども思い浮かべながら聴いている。

ギリシャのCDを買うとちょっと残念なのが、ギリシャ語表記しかないと曲名も読めないからタイトルから歌詞の内容を想像することもできない。少しは何を歌っているか知りたいんですよね。ジャケットには大きく作詞家と作曲家の名前が記されていて、ギリシャではこういうふうに一つのアルバムで同じ作家の曲を歌うというのがよくあるみたいだけど、それなら尚のこと歌っている内容というか、ギリシャ語の詩の嗜みくらい持っているとまた違う聴き方ができる気もする。先日のジャミーラ・アブ・バカルもそうですけど。



せっかく美しい人なのに写真はジャケの一枚のみ。裏ジャケは作曲家のむさいオヤジの写真。あんまりだ。かわりに見目麗しい写真を貼っておこう。
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