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波間に漂う歌声の向こうに見えるもの [アジア/インド]

JAMILAH ABU BAKAR.jpg

年末に購入したジャミラー・アブ・バカルとフォティニ・ダーラを最近はよく聴いてます。
意識したわけじゃないんだけど、この2枚は音楽的に微妙にリンクしていて、そのことを踏まえて記事にしようと思っていたんだけど、自分の浅知恵ではまったく解き明かせない謎ばかりでいつになってもまとまりそうにないので、まとまらないままここに記します。

まずはマレーシアの歌手ジャミラー・アブ・バカルの「BAYUN TARI PANGLIMA」。
これが期待にたがわず素晴らしいんです。こういう音楽を今僕が欲しているというのが一番の理由ではあるんですが。アジア歌謡に関してはまだまだつまみ食いの域を出ない聴き手であるので、本作がムラユー歌謡と言われても、そもそもムラユー歌謡というものの定義自体分かっていない。

各種打楽器によるラテンとはまた違う波間に揺れるようなリズムにアコーディオンやヴァイオリン、フルートがひらひら舞う中を、その音と戯れるように、時にアラビックなメリスマを感じさせるジャミラー嬢の歌が蠱惑的に響いてくる。一曲ある男性歌手とのデュエットはいらなかったかな。

こういう音楽になぜアコーディオンが入ってくるのだろう。そういえば数年前にトルコのアコーディオン奏者ムアメール・ケテコグルーを聴いたときアコーディオンという括りで音楽を聴いてみたいなんて思ったものだけど。アコーディオンについてもう少し勉強してみようか。

こういう音楽を聴くと混血音楽の面白さを改めて感じますね。インド洋を渡ってくる船の積荷の中に紛れるアフリカやアラブの楽器。褐色の肌の男たちが歌う奇妙な音階の歌の数々。
マレーシアはいくつかの国の植民地なったのでそういう歴史も当然音楽に反映されいるのだろう。

ムラユー歌謡といえばうちにはサローマのCDがあったな。シティ・ヌールハリザもムラユー歌謡なのかな。アップル・ミュージックにあったので世評の高い「東方のともし火」をちょっと聴いてみたんだけど、コンテンポラリーすぎるのかなんか違う。。たぶんジャミラー・アブ・バカルを気に入っているのはアコースティックな伴奏と彼女の揺れ動くようなアラビックな節回しにあるのかもしれない。

そのアラビックな雰囲気というのがフォティニ・ダーラとも繋がってるんですよね。こんなふうに波間に漂う歌声の向こうに見えるものを想像しながら聴いているうちに、いろんな疑問が浮かんでは消える。とはいえジャミラー・アブ・バカルの歌声に何より魅了されいるのは言うべくもあらず。


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