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長い休暇明けのリハビリ・アルバム [ポップ/ロック]

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朝からがんばって大掃除に精を出して待ってました。
何をって明日リリースの中森明菜の新作「FIXER」をですよ。
フラゲ日である本日午前中に無事到着。
早速聴きました。
ちょっと厳しい事を記すことになるので、ここまでの彼女への想いの経緯を、自分の気持ちを整理するためにもおさらいしておきましょう。想い乱れてかなり長い記事になってしまいました。

昨年突如、中森明菜にはまりました。80年代のヒット曲は当然知ってましたが、とりたてて興味をもってはいませんでした。昨年ベスト盤が売れているというニュースをきっかけに興味を持ってYoutubeでのリサーチ後、2006年の「Destination」をまず聴いて、すっかり胸打ち抜かれてしまいました。アイドルから大人の歌手に脱皮してからの彼女の歌に魅せられたんですね。90年代以降のアルバムはどれも素晴らしいと思ってますが、『SHAKER』(1997年)、『Resonancia』(2002年)、『DESTINATION』(2006年)、『DIVA』(2009年)は傑作だと思ってます。いまだ彼女に「ディザイア」や「難破船」を求める保守的なファンはしょうもないと思ってたし、新しいチャレンジをし、ちゃんと結果も残しているのにそれがセールスに結びつかないのは残念だとも思ってました。

昨年のちょうど今頃は紅白出演に胸躍らせていた頃。
突然配信リリースされた「Rojo -Tierra-」はそんなもっとも盛り上がっていた頃だったこともあって最初はよく聴いたんだけど、正直今頃EDMかぁという気持ちもあったのと、曲の出来もいまひとつだったこともあって、しばらくすると聴かなくなってしまった。年明け早々リリースされたカバーアルバムが今ひとつだったのも理由のひとつ。それに今年は年明け早々からいいアルバムが多かったからね。

ちょっと気持ちが離れていた11月にリリースされたシングル「Unfixable」がまた、いまひとつだった。新しいことにチャレンジする彼女を支持したい気持ちもあったので、それでも記事では好意的に書いたんだけど。

では、この新作「FIXER」の感想を記しましょうか。
熱狂的ファンは以下読まないでくださいね。

まず一聴してがーっくり。
一曲聴くたびにがーっくり。曲自体の魅力がなさすぎる。
新しいことをやってるといっても、その新しさがどうも二流っぽい。意匠をいくら新しくしても曲そのものの魅力がないんじゃしょうがない。そもそも本人が思っているほど新しくもない。今という時代にあったコンテンポラリーな作品を目指して作られただろうに微妙にずれてる。ずれてるのにこれ新しいでしょ、コンテンポラリーでしょっという感じが痛い。
彼女の歌はカバー・アルバムでもそうだったが、地声で声を張って歌う曲がほとんどない。相変わらずファルセット気味の声で歌う曲が多い。その歌い方がダメってわけじゃなく、彼女の声・歌に魅せられてきたのに、その声・歌が目の前に立ち上がってこないのが悲しい。やっぱり声があんまり出てない。有無を言わさず心を鷲掴みにされる瞬間が残念ながら一度も、ない。
聴き終わっても、すぐにまた頭から聴きたいという気持ちに全くならない。がっくりしすぎて一曲ごとの感想を記す気持ちにもなれません。シークレット・トラックのリミックス2曲もただ長いだけでつまらない。

DVDに収録されているアルバム・タイトル曲のMVはひどい。MVとも呼べない。彼女の姿が見れれば満足なファン以外には必要なし。このジャケもそうだけど、CG自体が二流っぽいつくり。完成度低すぎる。変に凝ったことしないで予算がないならないでシンプルな彼女のポートレイトや歌っているMVの方がずっといい。
中森明菜6年ぶりのアルバムという以外話題性はないからセールスもあまり期待できないだろうな。保守的なファンはこんな音楽を求めてないだろうし、新しい音楽への感度が高い人にはとりたてて新しくも響かないだろうから。そもそも本人がプロモーションに積極的じゃないし。

エグゼクティブ・プロデューサーのクレジットはあるけどプロデューサーのクレジットはないから、おそらく本作のイニシアチブをとっているのは当然明菜本人なんだろう。
今の彼女にはちゃんとしたプロデューサーが必要。曲や歌を冷静にジャッジしてくれる人が。
この6年の間に彼女から失われたものはなんだろう?それを取り戻すことはできるんだろうか。できると信じたいし、これからも彼女を応援していくつもりではあります。

これを読んで怒り心頭の方もいるかもしれませんが、ほんとは僕だってこんなこと言いたくなかった。ほんとは絶賛したかったんですよ。もう少し時間が経てばまた違う感想がもてるかな。事実2度目に聴いたときは1回目よりは少し印象はアップしたから。
酷評と言っていいレビューになってしまったけど、それが全部間違いで大ヒットとかになったら、それはそれで嬉しいことではあります。


ここまで記したあと、記事をアップするまでに7回聴きました。
だいぶ印象はよくなったし、良いと思える曲も出てきた。新しめの音作りの曲より、「とどけたい ~voice~」、後半の「kodou」エキゾチックな味付けをした「Lotus」「Re-birth」あたりが一番素直に聴けるかな。

とはいえ、音楽バカの僕には他に聴きたいCDがいっぱいあるので、この先何度も耳を傾けることになるとも思えない。何回聴いても無理して聴いてる感じがある。点数つけるとするなら10点満点で7点。贔屓目で8点ってとこかな。7~8点のアルバムを何度も聴く時間は僕には残念ながら、ない。

数回聴いてようやく得心がいきました。
このアルバムは長い休暇明けのリハビリ・アルバム。本領発揮は次作!
そう納得してまた待ちましょうか。

モヤモヤした気分を年明けまで引きずりたくなかったので、早々にレビューしました。
あんまり期待してなかったとはいえ、それでも期待してたんでしょう。彼女に対する期待が高すぎて、厳しく聴きすぎてしまうのかもしれない。それでもこれが今の僕の正直な感想です。
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