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まほろ駅前狂騒曲 [本]

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いつもの奴らがなぜか集結―?まほろ駅前は大騒ぎさ!四歳の女の子「はる」を預かることになった多田と行天。その後なんとバスジャック(?)に巻き込まれることに―。

三浦 しをん「まほろ駅前狂騒曲」。
シリーズ第三弾。めっちゃ面白い。
この人の作品の魅力はキャラが立っているところ。登場自分物が活き活きとしているから読んでて楽しい。サクサク読めるのに読後の充足感もある。作家として成熟してきましたね。

このシリーズは映画・テレビドラマ化されたので、読みながら頭の中で主人公は瑛太と松田龍平になってしまう。本作も映画化してもいいんじゃないかな。
笑ってハラハラしてグッとくる。お勧めのエンターテイメント作です。

この世界は狂気にあふれてなどいない。愛と信頼が、なぜかときとしてひとを誤らせ、他者を傷つける凶器に変わることもあるという、残酷で皮肉な事実が存在しているだけだ。その事実のみをもって、愛と信頼のすべてを否定し、世界を嘲笑し、自分のなかの善と美を希求する心を封印してしまうのは愚かなことだろう。刺しこまれた凶器を引き抜き、もう一度自分の傷口をえぐるようなものだ。
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