ギリシャ音楽のルーツを見つめなおす視線 [ギリシャ]
ヨルゴス・ダラーラス72年作「MIKRA ASIA(小アジア) 」。
長いこと聴きたいと思っていたのをようやく入手。
ほんの30数分ですが、評判どおりほんとに素晴らしい。
ジャケット写真を含めギリシャ音楽のルーツを見つめなおしたここでのダラーラスの視点や作品のたたずまいが僕にはなぜかザ・バンドの2ndを思い出させる。
なんか自分の歌い演奏する音楽は大きな物語の一部なんだみたいな姿勢に感動する。
ギリシャ音楽に詳しくないのでここでの試みがアレンジなど演奏方法も含め、当時として珍しかったのか、何か時代的にそういう流れ(バック・トゥ・ルーツ的な)があったのかわからないけれど、ここで歌われる歌が彼が常に帰る場所としてあるのだろうとは感じられる。
全曲、アポーストロス・カルダーラス作曲、ピサゴーラス作詞。
ブックレットには歌詞の英訳もあり、冒頭曲の気高い精神性には胸打たれる。
ダラーラスは49年生まれだからこの時、まだ23歳。
歌は既に十分完成されてる。この人は声もまったく変わってませんね。
ハリス・アレクシーウのデビュー録音でもあり、初々しい歌声が聴ける。
たった30分程とは思えない大河のような作品。
2010-08-24 22:19
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コメント(2)
同日に同アルバムをブログに取り上げたアルバイテンです(笑)。
普段は異なる音楽を聴いていても、こうした偶然が起きるのって面白いですね。こちらの作品、演奏やダラーラスの歌唱はもちろんなんですが、英訳が付いていることで、ピサゴーラスの詩の素晴らしさを知ることができて嬉しかったです。
by 繁盛亭アルバイテン (2010-08-25 11:11)
アルバイテンさん
あらま!奇遇ですね。こういうところで交錯するからアルバイテンさんが取り上げられる作品にも心惹かれるのでしょう。
やはり、一曲目の歌詞には胸熱くなりますよね。
ダラーラスはまだ2枚目なので、次は最新作か『50 HRONIA~』あたり狙いたいと思います。
by Astral (2010-08-25 20:51)